LM_尾崎亜美80sLM_松原みき
今日のご案内は、明日17日発売のLight Mellow 和モノ・アーティスト編から、『Light Mellow 尾崎亜美80'S』と『Light Mellow 松原みき』の2枚をピックアップ。
つい先日、素晴らしいステージ(@東京北区・北とぴあ)を見せてくれた亜美さんは、何と早くも当シリーズ2枚目のコンピレーション。前回はデビュー から5作目まで在籍したEMI時代の楽曲をコンパイルしたが、今度は80年代に入って移籍したポニーキャニオンでの15年間の音源が対象だ。だからタイトル通りの80年代だけでなく、その後の作品も収めてある。

亜美さんに取ってこのディケイドは、コンセプトとセルフ・カヴァーの時代。と同時に、移籍直後の2作『HOT BABY』と『AIR KISS』でデヴィッド・フォスターのプロデュースを受け、AORっぽいスタイルを身につけた時期でもある。故にこの2作からは大胆に4曲づつチョイス。その周囲を松田聖子や榊原郁恵、岩崎良美、野田幹子、桑名正博などへの提供曲で固めた。もちろんラストは、亜美さんのシグネイチャー・ソングとなる<オリビアを聴きながら>。こうして見ると、フォスターとの邂逅で学んだAORメソッドが、ちゃんと彼女の中で昇華され、その後の亜美スタイルに定着したのが分かる。その傍らにいたのが、まだ駆け出しの小林信吾というのも興味深いところ。…にしても、『HOT BABY』からの曲に於けるジェフ・ポーカロ(ds)のプレイは、まさにキレキレだ。

一方の松原みきは、デビュー・ヒット<真夜中のドア〜Stay With Me>が象徴するように、シティ・ポップ・シーンきっての歌姫と呼びたいヒト。初期のバック・バンド “カステラ・ムーン” のまとめ役が、かの伊藤銀次だったり、3rdアルバム『CUPID』や4thアルバム『Myself』ではモータウンからアルバムを出していた米西海岸のフュージョン・バンド:ドクター・ストラットと手を組んだのも、彼女らしい。そして重要なポイントに、<真夜中のドア>を書いた林哲司の楽曲が来る。また彼らの後を次いだ形の森園勝敏プロデュース作『COOL CUT』からの3曲は、これが初CD化となる。

みきが子宮頸癌のため44歳で早世して、早10年。もし今も元気だったら、自分の力で再評価ブームを引き寄せていたかも…、なんて思わせてくれる充実の内容だ。

『LIGHT MELLOW 尾崎亜美 80'S』
1. 天使のウインク
2. 生まれたてのイヴになれ
3. New Precious World
4. 風を見つめて
5. Love Is Easy
6. グラスのルージュ
7. ごめんね Darling
8. 純情
9. Angela
10. ハートの色は海の色
11. With You
12. Invitation Card
13. Wanderer In Love
14. Foggy Night
15. Prism Train
16. Southern Cross
17. 衝撃のベクトル
18. My Song For You (シングル・ヴァージョン)
19. オリビアを聴きながら

『Light Mellow 松原みき』
1. 真夜中のドア〜Stay With Me〜(シングル・ヴァージョン)
2. 雨のちハレルヤ
3. Jazzy Night
4. Riverside Tango
5. That's All
6. シャンデリア・ミラージ
7. バレリーナ
8.ニートな午後3時
9. 10cmヒール
10. カランドリエ
11. It's So Creamy 
12. ウィークエンドは軽い病気
13. -Cupid-
14. マンハッタンのかけら
15. サングラスはもういらない
16. モダンに殺気
17. Rainy Day Woman
18. 愛はエネルギー
19. 風のフォトグラフ