leon_ware_sigh
08年に新生STAXから出した『MOON RIDE』以来、6年ぶりの新作。それを聞いて、エッと驚く。アレ? シャンテ・ムーラやアンプ・フィドラーを引き連れてきたのは、いつだっけ? ちょうど2年前の今頃? じゃあインコグニートと共演したのは? その年の夏…。というワケで、あまりインターバルが開いた気がしないリオン・ウェアの新作だが、既に70歳台中盤というのに、これだけの色艶を振り捲けるあたり、さすがメロウ大王だと思う。

アルバムの中身は、近年のリオン作品に通じるもの。トロ〜ッと熱く溶けるようなメロウネスと、やや内向きのグルーヴ、そして独特のメロディラインが紡ぐ官能ソウルの極意。

ウェイン・リンゼイ(kyd)、フレディ・ワシントン(b)、ドウェイン・スミッティ・スミス(b)といったキャリア組と、若手が程良く混ざったバック・メンバー。いま注目を集めつつあるサックスのカマシ・ワシントン、中にはリオンが手塩にかけて育てた若手もいるそうだ。

こうなると、やはりもう一度ライヴを見たくなるが、お歳がお歳だけにどうなることやら。でも作品の中じゃ、今も絶倫のリオンさんです。