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クロスビー・スティルス&ナッシュ、約20年ぶりというジャパン・ツアーを観に、東京公演2日目@東京国際フォーラム・ホールAへ。巷で噂になっていたジャクソン・ブラウンの飛び入りは、既に東京初日に実現したそうで。知り合いの話では、客の入りがもうひとつ伸び悩んでいるらしく、ジャクソンの飛び入りには、おそらく客寄せ的な意味もあったのでは?という裏話が。とはいえ、グレアム・ナッシュとジャクソンで<The Crow On The Cradle>を歌ったとなれば、それはもう『NO NUKES』なワケで、何かこう必然的な流れを感じてしまう。でもさすがに連チャンは望み薄だなぁ〜。

ついでに明かしてしまうと、実はCSN(&Y)には、さほど深い思い入れはない。中学生の頃、ビートルズからいきなりハード・ロックやプログレに進んだ自分は、彼らやディラン、サイモン&ガーファンクル、ジョニ・ミッチェルといったフォーク勢は興味の対象にならなかった。大学生の頃に聴いたニール・ヤングも、手にしたアルバムが悪かったのかピンと来ず…。ずっと後になってスティヴン・スティルスは好きになったし、もちろん今では彼らの影響力の大きさは重々承知している。それでもフォーラムに胸熱くして集まったウッドストック世代のファンに対し、自分はずいぶんクールに構えていたと思う。

でもそれでも充分すぎるほどに心へ迫る、圧巻のライヴ・パフォーマンスだった。ナッシュは真ん中に立って終始2人をリードし、好調ぶりを堅持。大収穫だったのがデヴィッド・クロスビーで、<Almost Cut My Hair>に於けるパワフルなヴォーカルは、往年のイメージを覆してしまうほどの力感があった。懸念されたようにスティルスは声がロクに出ず、ピッチもヨレヨレ。しかしその分ギターで熱演を繰り広げ、時に鬼気迫るフレーズを捻り出して演奏面で貢献した。ソロで歌うと危なっかしいが、3人で歌うとスティルスも見事なハーモニーを紡ぐから、あら不思議。もちろんナッシュとクロスビーの好サポートあればこそだが、やはりこの3人ならではのケミストリーが存在することを痛感した。

<青い目のジュディ>を演らなかった、という失意の声も少なくないが、バッファロー・スプリングフィールド時代のレパートリーから各人のソロ楽曲まで網羅した2時間半超、個人的には大満足の一夜。

1. Carry On/Questions
2. Chicago
3. Long Time Gone
4. Southern Cross
5. Just A Song Before I Go
6. Delta
7. Don't Want Lies
8. Marrakesh Express
9. To the Last Whale:Critical Mass / Wind On The Water
10. Our House
11. Deja Vu
12. Bluebird
-- Intermission --
13. Helplessly Hoping
14. Girl From The North Country
15. Myself At Last
16. What Makes It So
17. Guinnevere
18. Somebody Home
19. Burning For The Buddha
20. Almost Cut My Hair
21. Wooden Ships
22. Love the One You're With
-- Encour --
23. Teach Your Children