tuxedo
耳ざとい80'sソウル・ファンであれば、とうにハマッているはずのユニット:Tuxedo(タキシード)、デビュー盤。ダフト・パンク、ファレル・ウィリアムス、ロビン・シック、ブルー・ノマーズ、そしてマーク・ロンソン等などと、いわゆるネオ・ソウルや80'Sのディスコ/ブギーの流れに乗り、早くも今年のNo.1アルバムとの呼び声も高い。来週には来日し、DJ SETでクラブ出演するというコトで、ウチの相方の鼻息もずいぶん粗くなっている。でもオレは仕事なんだがな、フンガー

このタキシードは、レトロ感覚の若手ブルー・アイド・ソウル・アーティストの注目株メイヤー・ホーソーンと、ヒップホップ系のDJ/プロデューサーであるジェイク・ワンから成るツー・メン・ユニット。タイミング的にはダフト・パンクやブルーノ・マーズの成功を受けて組まれた感じだが、2人の出会いは06年にまで遡り、その頃からコラボレーションを始めていたそう。ただしそれが公になったのは13年のこと。謎のユニットとしてEP『TUXEDO FUNK』がネット公開され、続いてピットブルのアルバムに彼らの曲が収録された。

カナザワはインディーズ時代からメイヤー・ホーソーンを聴いていて(『A STRANGE ARRANGEMENT』とか『HOW DO YOU DO』とか)、その流れでタキシードを知った。メイヤーはそれ以前から “DJヘアカット” の名でヒップホップDJとして活動していたから、こういうユニットを組んでも何ら不思議ではないが、ソロ作では何処か内省的な音作りをするな、と感じていたから、正直ココまでキレキレのアーバン・ディスコを演ったことに驚いた。しかもかなりディテールにこだわった作りで、70〜80'sのブラック・コンテンポラリーをリアル・タイムで知る自分も、思わずニヤリ。そもそも、一件地味なこのアートワークも、“真っ赤なハイヒール” をキーワードにすれば、モロに角松敏生と繋がるワケで…。

こうした手合いには、偉そうに御託を並べるより、素直に乗っかって一緒に楽しんでしまうのが正解でしょ