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ボス・スキャッグス@渋谷文化村オーチャードホール、東京公演初日へ行って来た。ボズは前回の13年11月@渋谷公会堂、その前のデュークス・オブ・ディセンバー(with ドナルド・フェイゲン/マイケル・マクドマルド)、そしてTOTOとのジョイント・ツアーなど、ここ数年で5〜6回観ている。今回は札幌で71歳のバースデーを迎えたそうだ。だから当然枯れてきた部分はあるのだけれど、まだまだ老け込んだ感はなく、颯爽とした佇まいを保っている。そこが何よりボズらしい。

一時はヴェニュー公演にまでダウンサイズしていたボズの来日公演も、大物共演が続いたり、前作『MEMPHIS』の好評もあってか、再び2〜3日のホール公演がソールド・アウトになるくらい動員が回復した。実際ライヴの内容も、趣味シュミな内容のステージから、それなりにバランス感の取れたセットリストになっている。

前回は、いきなり<Jojo>でスタートしてオーディエンスを盛り上がらせたのが鮮烈だったが、今回はやや渋めにスタート。<Jojo>は3曲目に持って来て、ブルースのオン・パレードじゃないな、とファンを安堵させつつも、前半はそれ系を多くプレイして心地良さそうにギターを鳴らす。そして後半はAOR中心のステージに。<Miss Sun>ではバック・ヴォーカルのモネ(昔に比べ結構スリムになりました)がフィーチャーされ、そのままスティーヴー・ワンダーやアレサ・フランクリンで知られる<Until You Come Back To Me >を好唱。彼女もボズのバンド在籍が結構長くなったが、これまで以上にイイ感じだった。モネが歌っている間もボズは袖へ引かず、彼女の隣でずっとギターを弾いている。

正直なところ、<Heart Of Mine>を演るんだっら<Slow Dancer>の方が…とか、どうせなら『DOWN TWO THEN LEFT』から何か歌ってよ!と言いたいところではあったが…。実際これや<We're All Alone>は日本のみの特別メニューで、おそらくは契約を交わす段階から条件に含まれているのだろう。でも個人的には、もう<We're All Alone>だけで充分ではないか?と。だってボズは、確かにAORの代表選手には違いないが、彼のフィールドは単にそれだけじゃないんだから。

本編が1時間10分程度で、ちょっと短いッ!と思ったものの、アンコールが濃いのも前回と同じ。でも前は演ってくれた<Loan Me A Dime>が、今回はナシ。これされあれば、ほぼ納得して終われたのにな… でも気がつけば、名盤『SILK DEGREES』から大量6曲をプレイ。ちょうど発売から40年目に当たる来年は、もしかしたら “plays SILK DEGREES” 的なツアーが期待できるかも知れない。

1. Runinn' Blue
2. Mixed Up, Shook Up Girl
3. Jojo
4. A Fool To Care
5. Some Change
6. Rainy Nights In Georgia
7. Heart Of Mine
8. Georgia
9. Miss Sun
10. Until You Come Back To Me (feat. Monet)
11. Harbor Lights
12. Lowdown
13. Lido Shuffle
-- Encour --
14.There's Storm Coming
15.What Can I Say
16.We're All Alone
-- Double Encour --
17.Sick And Tired
18.Last Tango On 16th Street