jose feliciano_live
スケジュールの都合で去年の来日公演を見逃し、激しく後悔していたホセ・フェリシアーノが再来日。今度は必ず!という決心の下、 東京 3daysの最終公演@Blue Note Tokyo へ足を運んだ。ご存知の通りのブラインド・マンで、今年で齢70。なのにプエルトリカンらしい情熱的ライヴ・パフォーマンスは衰え知らずで、熱い歌い口も卓越したギター・プレイも、すべてイメージ通り。そのパフォーマンスはホントに若々しく、ハキハキしたMCも含め、とても70歳のジジイには見えない。

ステージが暗転すると、まずは冒頭10分程度、ホセのキャリアをまとめた映像がスクリーンに映し出される。そしてバンドが登場し、グルーヴィーなリズムを刻み始めると、ホセが付き人に手を引かれてマイクの前へ。ギターを弾きながら おもむろに歌い始めたのは、ビル・ウィザース<Ain't No Sunshine>だ。バンドは2kydにDrum, Bass, Percussion。

ホセの場合はオリジナルも充分に魅力的だけれど、やはり独自の解釈によるカヴァー曲がエラく素敵で。タイプはまったく違うが、何処か故ケニー・ランキンを思わせる。つまり有名曲を自分のフィールドに引き寄せ、見事に己のレパートリーに仕立ててしまうソング・スタイリストということ。ラストで歌ってくれたドアーズ<Light My Fire>なんてその典型だし、今日は聴けなかったけど、スティーヴィー・ワンダー<Golden Lady>もまさに。

とにかく、歌声にパッションがあって、めっぽう力強い。R&Bシンガーのようにリキまずとも、歌声に自然と説得力が宿るようだ。そしてホンノリとしたラテン・アレンジと少しパーカッシヴなギター奏法が相まって、ホセ・ワールドを創り上げる。若手のラウル・ミドンもホセに近いモノを感じるが、有名曲の咀嚼力は、まだまだホセに敵わない。

来日したら、また観たい。素直にそう言えるグレイトなパフォーマンスだった。掲載したライヴ盤は、ホセの持ち込みによるツアー用手売りアイテム。

1. AIN'T NO SUNSHINE
2. THAT'S ALRIGHT MAMA
3. AFFIRMATION
4. RAIN
5. CRAZY HEART
6. CHERRY SHERRY
7. SUSPICIOUS MINDS
8. PAPA WAS A ROLLING STONE
9. LIGHT MY FIRE
-- Encour --
10. CLASSICAL GAS

※セットリストは初日2ndから。