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ここ2日間ほどデヴィッド・フォスターの仕事を追っていて、ふと気付いたのが、時々ふっと浮上してくるバーブラ・ストライサンドの存在である。ルパート・ホームスがアレンジ/プロデュースした『LAZY AFTERNOON』(75年)でピアノを弾いたのが最初の邂逅だったようで、単なるミュージシャンではなく、煮詰まったルパートに編曲のアイディアを与えたりしたようだ。バーブラとデヴィッドは、濃厚な共演作品こそないものの、その後も断続的にコラボを続け、85年の『THE BROARDWAY ALBUM』では、唯一デヴィッドがプロデュース/アレンジを手掛けた<Somewhere>がグラミー最優秀アレンジ賞を獲得した。

そんなコトを思い出しつつ、購入時にサクッと聴き流しただけのバーブラの最新作『PARTNERS』を手に。幅広いポップ・スタンダードを男性シンガーとデュエットするという、ある意味ありきたりな企画作品なのだが、そこは米国を代表する国民的シンガー。パートナーがスティーヴィー・ワンダー、ライオネル・リッチー、アンドレア・ボチェッリ、ブレイク・シェルトン、マイケル・ブーブレ、ジョン・メイヤー、ジョン・レジェンド等などで、豪華絢爛この上ない。個人的なハイライトは、オリジネイターであるビリー・ジョエルと歌う<New York State Of Mind>、ジョシュ・グローバンと再演した<Somewhere>、それにエルヴィス・プレスリーとの疑似デュエット<Love Me Tender>あたり。ご存知のようにジョシュはデヴィッドが発掘、プレスリーとのデュオは当然ナタリー・コール<Unforgettable>を思い出させ、それもまたデヴィッドのグラミー受賞曲だった。他にもボチェッリ、ブーブレなど、彼の息が掛かっているシンガーが多いから、当然このアルバムでも、きっとどこかに彼が一枚噛んでいると思っていた。

ところがプロデュースは、<Evergreen(スター誕生の愛のテーマ)>を歌ったベイビーフェイスと、売れっ子ウォルター・アファナシエフ。デヴィッドはスタジオには顔を出したようだが(ブックレットにスタジオ・ショットがある)、制作には直接関わっていない。あらら、コレは自分の思い込みでしたかね。

ただ、アファナシエフは予てからポスト・フォスター的ワークスが多いから良いけれど、ベイビーフェイスがこういうMOR作品にドップリ関わるとは! もちろんバーブラだからクオリティは極めて高いが、う〜ん、ちょっと違和感が…。

ちなみに輸入盤のデラックス・エディション2枚組の楽曲は、すべて国内盤のボーナス曲となっているので、ココは国内盤がお得デス。