tetsu hayashicool uncle (1)
師走らしく、大忙しな一日。まずはタワーレコード渋谷店へ赴き、林哲司さんとのトーク・イベントに出演。これは林さんの新作『TOUCH THE SUN』の発売記念イベントで、カナザワがインタビューワー的に氏に話を訊いていく、というものだ。

その中でも話したが、林さんのこのアルバム、近頃には珍しく 聴き込めば聴き込むほどに味が出てくる作品。特にメロウ・ミディアムやボサノヴァ・タッチの曲が並ぶ前半の流れが、カナザワのお気に入りだ。するとギター片手に登場した林さん、ブルース・ガイチが歌う<Perfect World, Perfect Girls>をネタにして、ギターを爪弾きながら作曲法の一部を披露。集まった音楽フリークたちを唸らせた。その他、このアルバムを作ったキッカケや制作プロセスの話を聞いたり、これまでのキャリアを振り返って語ってもらったり。ちょうどアーリー・ワークスである大宮京子&オレンジが拙監修で再発されたばかり、というタイミングでもあり、それについても軽く触れて頂いた。

ホントは遥か雲の上にいる作曲家の大先生なのに、ご本人はまったく気取らず、いつも気さくに接して戴いている。サイン会は長蛇の列だったが、そのフランクな人柄に驚いた人もいたんじゃないだろうか。とにかく、派手さはないが ジワジワ来るとても良いアルバムなので、ぜひ御一聴を。

イベントがハネたあとは、7月に続いて今年2度目となるボビー・コールドウェル@Billboard Live Tokyoへ。今日は東京3daysの最終日。ジャック・スプラッシュと組んでの最新作『COOL UNCLE』が大好評で、目論見通りファン層を拡大。この1st Showにも、いつになく若いファンが多かった。

ショウは最近よく歌っている<Special To Me>で軽快にスタート。定番バラード<Stay With Me>を挟んで、新作から<Breakaway>を歌う。でもって、また定番<All Or Nothing At All>とスタンダード曲、<風シル>を挟んで新作の<Miami Nights>へ。トータルで見れば、いつものボビーらしいショウに、新曲が若干多めのステージ。日によって多少波はあるようだが、この日は声も結構よく出ていた。

ただ、こういうタイミングでのライヴだし、折角ファン層を押し広げるチャンスでもあるのだから、もっと思い切って新曲を多く投入しても良かったんじゃないか?『COOL UNCLE』の作風からして、<Take Me Back To Then>のような初期楽曲を増やすのは納得だが、ココへ来てのスタンダードや<Let It Be Me>は不要。90年前後の定番曲も、思い切ってもう1〜2曲削ってしまって、新曲に振り替えても良かったと思う。<Heart Of Mine>を外したのは英断だが、どうせやるなら、もっと思い切って欲しかった。毎晩皆勤で詰めかけているエルダー世代の熱烈ファンたちは、極論すればボビーが何をやってもOKだから、遠慮したり気を使ったりする必要などない。ボビーは何の気兼ねなく、今すべきコトをすればイイのだ。

パフォーマンスとしては安定したクオリティを貫いているから、セット内容はもっと冒険しても良かった。それが自分の意見。『COOL UNCLE』のようなチャレンジ作を出した直後だからこそ、今しかできない、今だからこそやっておくべきコトがあるはずだ。

終演後はバックステージを訪ね、食事中のボビーに軽く挨拶。もう5〜6回は会っているけれど、男に冷たい彼には一向に覚えてもらえない。でも「いつもライナーを書いている…」と自己紹介したら、ピーンときたようで。その分マネージャー氏は自分の顔をよく覚えていて、とても助かる。そのあとロビーへ出て、kydのマーク・マクミランと再会。どうやらマークも自分のアルバムの準備を始めたようなので、コチラも楽しみに待っていよう。

《Set List》
1. Special To Me
2. Stay With Me
3. Breakaway
4. All Or Nothing At All
5. I Only Have Eyes For You
6. What You Won't Do For Love
7. Miami Nights
8. Take Me Back To Then
9. Coming Down From Love
10. Janet
11. Let It Be Me
-- Encour --
12. Mercy