band of pleasure
山岸潤史、デヴィッド・T・ウォーカーという2大ギタリストを中心に、ジェイムズ・ギャドソン(ds)、続木徹(kyd)、清水興(b)が集った日米混成の名バンド:バンド・オブ・プレジャーのリユニオン公演@BlueNote Tokyo 3daysの初日2nd Shawを観た。彼らは92年に上掲ライヴ盤でデビューしたあと、『BAND OF PLEASURE』(94年)、『TINY STEP』(95年)という2枚のスタジオ作をリリース。その後、中心人物である山岸がニューオリンズに本拠を移したため、そのまま自然消滅していた。それが約20年ぶりに再集結し、久々のライヴを行ったのである。

近年 何かとネタを見つけては、来日してライヴを観せてくれるデヴィッド・T.ゆえ、メンバーのタイミングさえ合えば、きっとバン・プレ復活はあると思っていた。実際に【Official David T. Walker Japan Websit】に寄せられたデヴィッド・T.のメッセージを見ると、ツアーのオファーを受けた彼がメンバーに呼びかけ、今回のリユニオンが実現したようである。最近は山岸も日本滞在が長くなり、続木とのチキンシャックも復活。ココ BlueNoteでライヴを観ることができた。それを考えると、バンド・オブ・プレジャー(以下バン・プレ)再集結に良いチャンスだったと思う。

メンバーがステージ上がると、ジェイムス・ギャドソンのカウントから明るいブルース・シャッフル<Double Deals>でスタート。続いてバン・プレのスタジオ・アルバムから、<Overstanding Understanding>が披露される。最近のデヴィッド・T.のライヴでのギター共演というと、ラリー・カールトンのジョイント・ショウが思い出されるが、笑顔の奥でシビアな視線を送っていたあの時と違って、山岸とは互いの手の内が分かっているせいか、程よくリラックスして得意のフレーズを繰り出していたよう。その辺りのコンビネーションの良さは、デヴィッド・T.とのエピソード満載の下記サイトをご覧いただくと、よく分かる。

山岸潤史インタビュー
続木徹インタビュー
清水興インタビュー

ちなみにこのライヴは、新たに完成したバードランド・スタイルを継承したブルーのシグネイチャー・モデルのお披露目公演でも。もっともデヴィッド・T.の手に掛かれば、どんなギターでもマジカルに鳴ってしまうのだが…。

さてステージが進むと、山岸の口から、今日は1st showと2nd showでセットが大きく違い、彼らの十八番は1st であらかたプレイしてしまったことが告げられる。その分 2ndでは、彼らのオリジナル楽曲やステージ用のカヴァー中心の構成。いかつい見テクレとは裏腹のジェイムス・ギャドソンの優しい歌声は、<Taste Of Tokyo>と<Love Land>で。特に前者は、タバコを切らしてイライラしていたギャドソンが、貰いタバコでご満悦、でもそのタバコは実はマイルド・セヴンだった、というオチから生まれた楽曲だそうだ。

そしてギャドソンと言えば、やはり彼が叩き出すグルーヴの心地良さったら、これはもう唯一無二。デカイ図体で細かくハイハットを刻むので、その様はちょっと忙しなく見えるが、目をつぶって耳を傾けていると、その安定感がダイレクトに伝わってくる。NANIWA EXP.ではグイグイ攻めてくる清水興のベースも、バン・プレではシンプル・イズ・ベスト。あたかもギャドソンに寄り添うようにして、メロディ楽器とソロイストの引き立て役に回っている。それが最大限に発揮されたのが、お馴染みのフレーズが次々に登場してくる<Marvin Gaye Medley>。これはもうデヴィッド・T.とギャドソンの独壇場で、当時のモータウンを支えた強者らしさが遺憾なく発揮され、あまりの気持ち良さにコチラも思わずオチそうになってしまった。

このバンド・オブ・プレジャーの再結成が今回だけかどうか、その辺りは分からない。だが新作はともかく、せめてライヴだけは定期的に組んでほしい。そう願わずにはいられなくなる、何とも芳醇な味わいで心意気の合ったステージだった。

  《Set List 1.14 2nd》
1. DOUBLE DEALS
2. OVERSTANDING UNDERSTANDING
3. BROTHER SUNSHINE
4. INFRASTRUCTURE
5. TASTE OF TOKYO
6. LOVE LAND
7. MARVIN GAYE MEDLEY
8. YOU ARE MY SUNSHINE
-- Encour --
9. SOUL FOOD CAFE