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本日、我が Light Mellow Searches から発売されたSOWECO(ソウェコ)のご紹介。この3人組は、またしても北欧スウェーデンから登場した、ナイスなアーバン・サウンド・ユニット。音から判断すると、アシッド・ジャズを足がかりにしてスムーズ・ジャズ方面へ進出しようとしていると思えるが、実はグループ名は“So West Coast” の略とか。出てくるサウンド以上に米西海岸への憧れが強い連中なのである。

結成メンバーは、スタジオやセッション・ワークで知り合ったkydのマティアス・ルースとドラマーのピーター・グスタフソンで、スタートは2011年。まずは2人でスムーズ・ジャズ的なインストを作り始めたが、どうも物足りず、ソウルやウエストコーストのテイストを取り入れたいと考えた。そこでシンガーを探し、ソウル・バンドで歌っていたフレドリック・“フローシェ”・レンマークが加入。SOWECOの誕生と相成った。

ピーターはドラマーとしてジョン・ロビンソンを敬愛するが、音楽的インスピレーションの源は、西海岸のアレンジャーやプロデューサー。クインシー・ジョーンズやデヴィッド・フォスター、ジェイ・グレイドン、ウォルター・アファナシエフなどがお気に入りだ。ソロでの楽曲リリースがあり、地元教会では音楽監督を務めるマティアスは、TOTOの大ファン。ヴォーカルのフローシェは、マーヴィン・ゲイがアイドルだという。そうしたスタイルをミキサーにかけ、《時代》と《北欧》というフィルターを通すと、こんなにも洒脱でシャープな音が。ヨーロッパでのTOTOはメロディアス・ロック的な受け方なのに、そういうテイストはもはや皆無。普通にTOTOのイメージを抱くと大きな誤解の元になるなので、<Georgy Porgy>や<WaitingFor Your Love>の延長のような、TOTOのアーバンな部分を更に濾過したソフィスティケーション、と断っておく。確かにシンセの音色の選び方とか、結構TOTOっぽい部分もあるが…。

それよりも、アシッド・ジャズの方がはるかに近似値。とはいえそれもインコグニートやブラン・ニュー・ヘヴィーズあたりのファンク系より、ブルーイがプロデュースしたシトラス・サン、昨年日本デビューしたイタリア発のカメラ・ソウル、チェコのプラハを拠点にするマッド・フィンガーなど、そのままスムーズ・ジャズ・ステーションで通用するスタイリッシュな都市型スタイルを示す。日本でいうと、我らがルネージャとか、メジャーなところだと paris match とファン層が被りそう。

これって、近未来的AORのひとつの形、ですかね?