lesley duncan_maybe
昨日 Facebook に「ここから2〜3ヶ月、怒涛の日々が続く」と書いた。そのスタートダッシュたるこの週末は、書きモノとコンピ選曲でパッツンパッツンの予定だった。なのに今日は母親がケガして緊急入院。気づいたら昼飯も食えないまま、夜の8時を迎えていた。それから着替えなどを持って再度病院へ。ようやくひと息つけたのは、深夜になってからである。でもPCに向かってもすぐには集中力が上がらず、こんなん聴きながら気持ちを整え…。ハァぁ、来週早々に手術かぁ。

さて、このレスリー・ダンカンは、“太陽を追う月光のよう”と称される清々しいシンガー・ソングライター。“英国のキャロル・キング” とも謳われ、心ある音楽ファンたちの間で伝説となっていた人だ。エルトン・ジョンがカヴァーした<Love Song>も収録した英CBS時代(71〜72年)の2枚のアルバムは早々にCD化されたが、その後3作を続けたGM Records期は再発が進まず、ようやく今年になって、日本でCD化が動き始めた(その時のポストはコチラ)。これはその再発第2弾。レスリーとしては通算5枚目、キャリア最後となる77年のアルバムである。

プロデュースは、4作目にして彼女の代表作『MOON BATHING』を手掛けた、当時の夫ジミー・ホロヴィッツ。バックもクリス・スペディング(g)、グレン・レ・フール(ds/ゴンザレス)らが引き続き参加し、ロバート・アーワイ(g/ゴンザレス〜ハミングバード)、ニコ・ラムズデン(g/ビザンティム)、ボビー・キーズ(sax)、マデレイン・ベル(back vo./ブルー・ミンク)などが新たに加わっている。かつてなくポップ・ソウル色が強まったが、それはホロヴィッツの狙いだったか、集まったミュージシャンからの影響か…。録音は英国ながら、ミックスはマイアミのクライテリア・スタジオでトム・ダウドの手に拠るあたりに、その答えがある気がする。4曲目<Living It All Again>のイントロには、イーグルス<Tequila Sunrise>のフレーズが忍び込ませてあったりも…。

このアルバムから間もなくホロヴィッツと別れたレスリーは、ほどなくして再婚。人里遥か離れた土地で静かに暮し、10年に世を去ったそうだ。

ふんわりと優しく包み込むような母性の歌。少し心が癒されたら、何だか眠くなってしまったな…