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ポスト・スティーリー・ダンの最右翼、カナダはトロント発のモンキー・ハウス最新作が、間もなく我が【Light Mellow Searches】から日本先行リリース。我が国では好評を呼んだ前作『HEADQUARTERS』から約1年ぶりになるが、北米では約4年ぶりの新作となる。これはまさに待望

前回も本家スティーリー・ダンのサポート・メンバーをゲストに迎えていた首謀者ドン・ブライトハウプトだが、今回は超弩級 往年の関係ミュージシャンから、ジェイ・グレイドンとエリオット・ランドールを招いているのだ。更に前作から引き続いてのドリュー・ジング(g)とマイケル・レオンハート(tr)に加え、デヴィッド・ボウイ『★(BLACKSTAR)』に参加して注目されたフューチャー・ジャズ系サックス奏者ダニー・マッキャスリンと、やたら目を引くメンバーが多い。聞けばドンとマッキャスリンは、バークリー時代の同窓生だそうだ。

この4年の間に、シカゴのカヴァー・バンド:ブラス・トランジットでもアルバムを作ったドン。しかし彼自身はトロントからL.A.に引っ越し、実質的な二重生活を送っているらしい。ジェイやエリオットとの親交もL.A.に移ってからスタートしたようで、ジェイとは緊密に付き合っているそう。その成果がジェイとドンの共作<Good To Live>で、久々に気合の入ったジェイのギター・ソロが聴ける。JaRは何処へ行った?という感なきに非ずだが、1曲だけながらもジェイ・フリークは溜飲を下げる思いだろう。

ドンのスティーリー・ダンは相変わらずながら、アルバム・トータルとしては若干テンションが緩くなって、その分耳馴染みが良くなった。少し角が取れた、と言うかな。あらゆる意味で、前作を凌ぐ作品だと思う。スティーリー・ダン・フォロワーは今も多いけれど、モンキー・ハウスはこの新作で、また大きくリードを広げた。must buy。