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佐藤允彦&メディカル・シュガー・バンクの初CD化はメデタイが、こちらのザ・プレイヤーズ再発もヴェリー・ナイス。先月2nd〜4thの3枚が復刻されたのに続き、今月は後続の5th以降3枚が登場した。

その中でカナザワのイチ押しが、ラスト・アルバムとなる『THE PLAYERS LIVE』。85年8月に、今は無き六本木ピットインで収録された。メンバーはお馴染み、コルゲンさんこと鈴木宏昌(kyd)に松木恒秀(G)、岡沢章(b)、渡嘉敷祐一(ds)、そして中村誠一、ボブ斉藤の2管。

収録曲もそれまでの代表曲に新曲を追加した全9曲。どうやら解散を意識しての実質的ラスト・ライヴだったらしく、メンバーのノリが最高なら、オーディエンスのリアクションもすこぶる良好だ。和製フュージョンのバンドというと、半ば官製みたいに型にハマった連中が少なくないけれど、この手の熟練グループは、興が乗ると手がつけられない。曲間ではゆるゆるヘラヘラしていても、「何だ、この野郎!」という反骨心を忘れてないから、すぐに熱くなる。和製ウェザー・リポートなんて呼び方もされたザ・プレイヤーズだけれど、歌モノのバックでも真価を発揮する面々だし、そもそもコルゲンさんの楽曲が馴染みやすいメロディを持つので、それほどヤヤこしくはならない。

そんなザ・プレイヤーズのパフォーマンスを痛快丸かじりできるのが、この最初で最後のライヴ・アルバムというワケだ。スタジオ作では少々お行儀が良すぎた感のあるザ・プレイヤーズも、ココでは相当にエゲツないプレイを展開。そのエッセンスは松木率いるWhat Is Hip?に引き継がれたものの、テンションの高さはやはりコチラの方が上かも知れない。もちろん管の存在は大きいが…。

ただ、メディカル・シュガー・バンクが廉価盤で、ザ・プレイヤーズはフル・プライスの上、販路も限定。仕様の違いはあるにせよ、一体この差は何なんだ? …とはいえ、その中身はフル・プライス出してもまだ充分にオツリがくるので、是非あるうちに買うときや、というコトで。

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