tristan 3
オランダの都会派ジャズ・ファンク・バンド:トリスタン、待望の第3作が届いた。1stの『FULL POWER』は、もし何処のレーベルも動かないなら拙監修で…、と思っていたくらいの快作。なので、Sweet Soul Recordsからの国内発売に快哉を叫んだが、UKの某レーベルがディストリビュートした2ndは、ちょっと残念な出来で… 
そのためチョッと不安な気持ちを抱えての新作だったが、これはググッと持ち直した感じだ。

レビューなどでは、インコグニート系アシッド・ジャズ、という形容も多く見受けられる。でも確かにそういう面はあるけれど、インコグニートほどにファンキーではなく、そこはもっとスムーズ・ジャズ寄り。とはいえムードに流される感もなく、スティーリー・ダンを思わせる妙チクリンなハーモナイズにもブツったりする。それでもグルーヴ感には熱が籠っていて、ドナルド・フェイゲン的ニヒルさより、逆にヒート・アップしてジノ・ヴァネリっぽくなったり。

レゲエを取り込んだり、最近ハヤリのフューチャー・ジャズへのアプローチも垣間見えるが、それほどダウナーにならず、あくまでグルーヴィーなバンド・アンサンブルで勝負するのが快感。楽曲のメロディ運びが万人受けするタイプじゃないのが、その分、違いが分かる耳には心地よく響きそうだ。カナザワ的には、スウェイ・ビートを纏った<Let Me Breathe>にヤラレた。レギュラーの女性シンガーに加え、ファルセットの男性シンガーをリードに迎えるなど、表現の幅にも成長の跡が窺える。そういえばスティーヴ・ルカサーも、かれらのコトを絶賛してたっけ。

都内のジャズ・ヴェニューで聴いてみたい連中です。