bobbi humphrey
ソウル・ジャズ・シーンきっての女性フルート奏者、ボビー・ハンフリー@BlueNote Tokyo 2days の2日目2nd showを観た。ボビーの来日は、ブルーイ率いるシトラス・サンのゲストとして登場してから、僅か4ヶ月ぶり。上掲ジャケの通りスレンダーなイメージがあるだけに、あの時は小型チャカ・カーンみたいな膨張ぶりに驚いたけれど、その小柄な豆タンクぶりは なかなか愛らしくて。ちなみにキャリア充分のボビー嬢、日本での単独公演はコレが初めてだそうだ。

前節でターンテーブルを回していたのは、DJ.MURO。そして客電が落ちると、前回も同行していたアンドレ・シムズ(kyd)を中心としたバックのトリオが、まずはマーヴィン・ゲイのカヴァー<What's Going On>を繰り出す。ドラムとベースの手数の多さは、ジャズというより、少しロック寄り。そんなコトを思っているうちにボビーが登場し、やはりシトラス・サンとも演っていたハービー・マンの<Comin' Home Baby>」ライオネル・リッチー<Hello>といったカヴァー曲でショウが本格スタートした。

数ヶ月前のライヴで、「あぁ、この人歌いたがりなんだ!」と思ったが、今回もフルートを脇に置いてマイクを握る場面多数。ヴォーカル・スキル的は可もなく不可もなく、といったレヴェルながら、本人が結構楽しそうで思わず微笑んでしまう。しかも彼女、しきりにオーディエンスを煽るのに、その仕草が少し控えめで、あんまし板についてない感じ。でもMCとか、バック・メンバーのソロ回しでドッカリ椅子に座っている姿は、どうにも明け透けで気取らない体が漂う。ライター仲間のH君が “大阪のオバちゃん” っぽいと表現していたが、言い得て妙。そのうち アメちゃんでも配り始めるんではないか、という親しみやすさがあるのだ。

フルートも技巧派というよりノリで聴かせるタイプ。少しエフェクトをかけているのか、高いキーが若干割れ気味だったようだが、四の五の言わずにグルーヴを感じ取るのが、この手のソウル・ジャズの楽しみ方だろう。その後も75年作『FANCY DANCER』所収の<The Trip>、前回も披露した『FREESTYLE』(78年)からの<Home Made Jam>、そして上掲名盤『BLACKS AND BLUES』(74年)から あの<Harlem River Drive>を吹きまくり、ヴェニューは大盛り上がりとなった。

さぁアンコールと思いきや、あっさり照明が点いてしまったのが残念だったが、さっさと会計してエントランス・フロアに上がると、ステージを降りたばかりのボビーが誰よりも早く上へ上がっていて、サイン会に集まるお客さんを待ってスタンバっていてビックリ。深いソファーにドッカリ座り、ちょっと大声でスタッフと喋っている様が、やっぱりヤンキーというより 気取り皆無の “大阪のオバチャン” でありました。