boys band The Boys Band / The Boys Band

毎週月曜日はカナザワがレギュラーを務めるデジタル・ラジオ:TS-ONEのプログラム、『PREMIUM ONE』の更新日。今週も最新プレイリストをご紹介します。しかも今週は、19日にワーナーミュージック・ジャパンの廉価CD復刻シリーズ【AOR BEST COLLECTION 1300】の後編25作が発売というコトで、そのラインナップからのセレクトをアナログ盤/レーザーターンテーブルの高音質お届けします。

【 10月17日〜10月23日まで放送分のPLAY LIST 】
M1 : Walkin’ Blues / Sonny Landreth   【選曲 : 竹内】
M2 : Boys of Autumn / David Roberts 【選曲 : 金澤】
M3 : 秋の花びら〜Amazing Grace / 濱口祐自 【選曲 : 竹内】
M4 : I Wish That I Was Making Love (To Your Tonight) / Jerry Corbetta 【選曲 : 金澤】
  ◉レコメンド・コーナー『REVIVE ONE』!
1枚のアナログレコードにスポットを当てて、レコメンダーの愛聴盤をご紹介するコーナー
 《竹内孝幸の愛聴盤》 Original Soundtrack『PARIS, TEXAS』
M5 : Paris, Texas / Ry Cooder
M6 : Cancion Mixteca / Ry Cooder
 《金澤寿和の愛聴盤》 The Boys Band 『THE BOYS BAND』
M7 : Don’t Stop Me Baby / The Boys Band
M8 : Runner / The Boys Band


カナザワ選曲分、まずはこの季節にピッタリなデヴィッド・ロバーツ<Boys of Autumn>でスタート。TOTO/エアプレイファミリー総出演で、AORファンなら “知らなきゃモグリ” の82年名盤『『ALL DRESSESD UP』からですが、この人の真骨頂はこうしたミディアム系のメロウ・チューンです。

次のオススメは、偶然にも復刻が訃報と重なってしまったジェリー・コルベッタ(元シュガーローフ)の1st ソロ・アルバム『JERRY CORBETTA』(78年)から。アルバムのプロデュースはスティーヴ・バリ。アレンジはジェイ・グレイドンが担当していて、この<I Wish That I Was Making Love (To Your Tonight)>でも彼のトレードマークであるギターが楽しめます。改めてジェリーに R.I.P...

リコメンド・コーナーREVIVE ONEでは、今回が世界初CD化となる『THE BOYS BAND』(82年)のワン&オンリー作をピックアップ。彼らは、米国最古のゴスペル・カントリー・グループとされるオーク・リッジ・ボーイズの関連バンドで、そのメンバーの子息やライブ・ツアーのサポート・ミュージシャンら3人が結成。82年にエレクトラ・アサイラムからデビューし、そのレーベル・カラーとも相まって、初期イーグルスを髣髴させるハーモニーを駆使した、哀愁味に満ちているAORサウンドを聴かせてくれます。バンドのタイプとしては、イングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリーやグレッグ・ギドリーに近く、ウィルソン・ブラザーズの名作『ANOTHER NIGHT』がお好きなら、まず聴いて間違いのないトコロ。要するに、ほのかにポップ・カントリー・テイストを湛えたAOR、ってことで、バックがジョー・シャーメイ・バンドというのもAORフリークには高ポイント。

で 今回のオンエアは、アルバムからの先行シングルにしてアルバム邦題曲にもなった唯一のヒット <Don’t Stop Me Baby>(全米61位)と、カナダのシンガー・ソングライター:イアン・トーマス作の<Runner>。後者は元々イアン・トーマス自身が自分の81年に発表したもので、84年にはマンフレッド・マンズ・アース・バンドが全米22位のヒットに仕立てた隠れ名曲です。

実はこのボーイズ・バンド、このほかにも前述のグレッグ・ギドリーに楽曲提供を受けたり、売れっ子作家トム・スノウのソロ作品から、75年の1st ソロ・タイトル曲をカヴァーしたり…。更にはラリー・リーでお馴染み、クリフォード・T・ワード作の<The Best Is Yet To Come>を競作しています。現在はプロデューサーとして活躍するジョシュ・レオは、マーク・ゴールデンバーグを擁したエディ・ボーイ・バンドを解散させた頃の楽曲提供。マニアには、レイフ・ヴァン・ホイの存在も引っ掛かるトコでしょう。まさしく、思わず唸るような好曲が揃っていた好盤、ようやくのCD化です。

気になる方は、まずその音を番組でチェックしてくだされ。