coconuts bank
伊藤銀次率いるココナツ・バンクのフル・アルバムが、いよいよリリース。ちょうど銀次さんがsparkling☆cherryと共演してくれた頃、銀次さんはこのレコーディングの準備を始めていた。それがこうして形になったのである。

御存知の方も多いと思うが、元々オリジナルのココナツ・バンク、大瀧詠一のナイアガラ・レーベル第1号アーティストになるはずだった。ところがバンドはその直前に解散。シュガー・ベイブが繰り上がってデビューし、そこに銀次が参加する道筋を辿る。

その後 彼はソロ活動の傍ら、佐野元春やアン・ルイス、沢田研二、ウルフルズらのプロデューサーとして成功。03年にココナツ・バンドを復活させ、結成30年にして初のアルバム『ココナツ・バンク』を発表した。ただしこの時出せたのは、様々な制約から6曲入りのミニ・アルバム止まり。とても素敵な内容だったので、些か重足りない気持ちを抱いていたが、煮え切らなかったのはメンバーも同じだったようで。そこで今回は、既発表のミニ・アルバム6曲に新録7曲を追加し、フル・アルバムのコンプリート版としてリリースすることになった。メンバーも銀次、盟友の上原ゆかり(ds)、井上富雄(b)という03年時の3人に、マーマレイド・ラグの田中拡邦(g)が加わった強力布陣。

とにかく、ミニ・アルバムの6曲が素晴らしい出来だったので、それに見合う曲を用意できれば良いアルバムになることは分かっていた。そこで集めたのは、オリジナル・ココナツ・バンクのライヴで演っていた<日射病>と<おはよう眠り猫くん>、71年ごろから未完成で寝ていた<春待ち顔 人待ち顔>、03年の時にモチーフができていた<ざっくばらん>など7曲。<じんじんじん>というトラヴェリング・バンドの曲は、それこそオールマン・ブラザーズかドゥービー・ブラザーズ、というゴキゲンなノリ。新録分のゲストには、佐野元春、杉真理、鈴木雄大、山本英美、Dr.KYON、リクオらが参加している。

いやぁ、スゴく良いのができましたね、銀次さん こりゃあライヴが楽しみだぞ。