kenji omura_live#7
98年の逝去から、はや19年。この発掘ライヴ:ベスト・ライヴ・トラックス・シリーズも7枚目を数えるまでになった。しかもココへ来て、渡辺香津美やリー・リトナーと作った『アランフェス協奏曲』(78年)が28年ぶりの復刻。また彼の個性と魅力を過去のインタビュー、写真、オリジナル作品や参加作品の解説、ギターやレコード・コレクションのリストなどから探っていく集大成本『大村憲司のギターが聴こえる』(レア・トラック3曲入りのCD付き)が間もなく発刊と、何やら生前以上の盛り上がりとなっている。デヴィッド・ボウイやプリンスのようなスターならともかく、こんな職人肌のミュージシャンにはホント珍しいコト。まぁ、ジャコ・パストリアスというカリスマもいたけれど、ね。

さて、今回の内容は、8曲中6曲が貴重な未発表音源。タイトルになっている<Rainbow In Your Eyes>は、レオン・ラッセルが新妻マリーと作った『WEDDING ALBUM』(76年)で発表した楽曲だが、一般的にはアル・ジャロウのカヴァーが有名かな? その後ろ盾だったトミー・リピューマが、このメロウ期のレオン・ラッセルを高く評価していたのはよく知られているけど、大村憲司もまた同じセンスを持っていたワケだ(あと森園勝敏も!)。

しかもこの曲、この発掘ライヴ・アルバムのアタマとラスト、両方に収録されている。大元は78年10月に収録された『GUITAR WORKSHOP LIVE』のステージで、1曲目が21日、8曲目が20日のヴァージョン。当然ながら、憲司にポンタ、小原礼、坂本龍一、ペッカーという陣容に変わりはないし、アレンジも一緒だ。それなのにこの2つのテイク、演奏の表情がまるで違う。初演20日の方がアドレナリンが放出されていたのかグルーヴが強く、ソロのフレーズもアグレッシヴ。“ライヴは生モノ” と言われる所以が、実際に聴き比べられる。

他の参加ミュージシャンは、小林信吾/重実徹/続木徹 (kyd)、高水健司/青木智仁(b)ら。晩年の入院中に書かれたらしい<Tokyo Rose>は、何処か角松のインストに繋がるところがあって。それはバックの顔ぶれ(憲司+ポンタ、青木、小林信吾/ケンポン・バンド)というより、角松が憲司さんに憧れ、そのセンスを自分の中へ取り込んでいたからだろう。黙って音だけ聴いていると、ノブ・ケインのアルバムみたいではある。また<While My Guitar Gentry Weeps>は、伊藤銀次とのデュオ。ジョージ・ハリスン・シンパの銀次さん、クラプトンがアイドルの憲司さんがデュオを組むなら、まずはこの曲、というナイスなセレクトになっている。

ちょうど先日、四人囃子をポストしたが、憲司さんといい、森園勝敏や佐藤ミツルといい、この頃は個性と味を併せ持つギタリストが多かった。ヴァン・ヘイレンの成功以降、トンでもなく巧い人が急増したが、音楽的にはみんな画一的。う〜ん、みんなブルースの心を忘れちゃってるよなぁ。