take a trip
タワーレコード限定リリースによるカナザワ選曲のコンピレーション第2弾『Take a Trip -presented by Light Mellow-』、いよいよ発売。都市生活者の空虚な日常をプレミアムな旅空間へと誘う、このシリーズ。昨年リリースした『For The Weekend』がたいへん好評だったことから、この第2集をコンパイルすることになった。

今回の目玉は、日本ではアルバム初収録となる貴重トラックが2曲、発掘されたこと。その1曲は、インコグニートによる本邦未発表のカヴァー音源 <To Prove My Love>。オリジナルはかのネッド・ドヒニーで、インコグニートの本拠UKでも、16年末発売のCD3枚組廉価カタログ・ボックス『CLASSIC ALBUMS〜Who Needs Love / Adventures In Black Sunshine / Eleven〜』にボーナス収録されただけ。それを目ざとく見つけ、ココへ入れることができた。

もう1曲は、UKの伝説的アシッド・ジャズ・ユニット:サミュエル・パーディの首謀者で、初期ジャミロクワイのサポート・ドラマーを務めていたバーニー・ハーレイの新プロジェクト:パウダー・ブルー・タックスの<Container Zero>。今の処、AORの隠れ名盤復刻で気を吐く北欧のレーベル:PresavationからCDシングル及び7インチ・ヴァイナルが発売されただけで、アルバムは出ていない。今回はそれを特別収録。サミュエル・パーディ同様、バーニーのスティーリー・ダン・フォロワーぶりが発揮されたナンバーで、最大の売りがジェイ・グレイドンによるトリッキーなギター・ソロ。オマケにピーター・アースキン(ds)、マイケル・レオンハート(tr,tb)ら、実際の再編スティーリー・ダンに関わる連中も参加している。日本ではこれが初披露だ。

ジェイ・グレイドンのソロは、ドナルド・フェイゲン直々に薫陶を受けたカナダのユニット:モンキー・ハウスの<Good To Live>でも大フィーチャーされており、往年のAORファンも要注目。

前作『For A Weekend』と違って、ハワイの大型バンド:レムリアやリル・アルバート、“白いスティーヴィー・ワンダー” と謳われるジョン・ヴァレンティらのブルー・アイド・ソウル系グルーヴ・チューンなどもピックアップ。近年掘り起こされたジェイムス・ウォルシュ・ジプシー・バンドの幻の2nd(マッスル・ショールズ録音)からも、ビル・ラバウンティの初期名曲<Lie To Me>のカヴァーを収めた。<Island Night>でお馴染みのトニー・シュート最新曲、昨年初リーダー作を発表したレジェンダリーな職人ドラマー:エド・グリーンの楽曲もチョイスしている。

対して、ピッカピカのニュー・カマーが、オランダから登場のシンガー・ソングライター:ティム・トレファーズや、ニューヨークでプロデューサー/作曲家/ミュージシャン/DJとして活動するマイケル・ゴールドワッサーのワンマン・プロジェクト:ゴールドスワッガー。この人はピンク・フロイドのレゲエ・カヴァーで話題をさらい、09年のフジ・ロックにも出演したイージー・スター・オールスターズの仕掛け人でもある。そしてスロバキア出身のハイパー・テクニック集団ユージン・ボトス・ファイナリーでは、かのジェフ・ローバー(kyd)と、ルーサー・ヴァンドロスを髣髴させる歌声の新人シンガー:ルディ・ハリウッドをフィーチャー。ゆるーいノリが魅力のウィー・ウィル・メイク・イット・ライトは、ソロ・アクトとして、あるいはウーター・ヘメルやジョヴァンカのプロデューサーとして注目を浴びるオランダのポップ・マエストロ:ベニー・シングスを中心とした6人組だ。

更に、前作にも収録した、ヨーロッパで大人気のL.A.産ヴォーカル・グループ:ヴェニス、ブラジルの巨漢グルーヴ・マスター:エヂ・モッタ、フランスのマルチ・ユニット:ガイスター、奇跡の歌声でAOR王道を行くティム・キャッション、そして世代を超えた支持を得るヤング・ガン・シルヴァー・フォックスらの最新楽曲を再びコンパイル。世代も年代も超越した、現在進行形の都市型音楽シーンを切り取った編集盤になっている。サンダーキャットとマイケル・マクドナルド&ケニー・ロギンズ邂逅に胸躍らせている音楽ファンなら、必ずやご納得いただけるコンピレーションだろう。

『Take a Trip-presented by Light Mellow-』
1. Hunk Of Heaven / Lemuria
2. To Prove My Love / Incognito
3. When I Come Back (The Hummingbird Song) / Venice
4. Love Is The Ruler / Tim Treffers
5. Please Caroline / We'll Make It Right
6. Hypochondriac's Fun / Ed Motta
7. Container Zero / Powder Blue Tux
8. Stay feat. Lisala Beatty / Goldswagger
9. Emily / Geyster
10. Outrageous / L’il Albert
11. Lie To Me / James Walsh Gypsy Band
12. It Follows You Around / Tim Cashion
13. Distance Between Us / Young Gun Silver Fox
14. Green Light / Ed Greene
15. Good To Live / Monkey House
16. The Quick And The Dead / Tony Sciuto
17. Oh My Love feat. Jeff Lorber / Eugen Botos Finally
18. Why Don't We Fall In Love / John Valenti

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タワーレコード『Take A Trip』特設ページ