tomoko soryo
個人的悲願のひとつだった惣領智子のRCA時代のアルバムが、Sony Music Shop のオーダーメイドファクトリー(通販専門)でようやくCD化された。カナザワ監修・選曲による初の和モノ・コンピレーション『Light Mellow 〜 City Breeze from East』シリーズのBMGファンハウス編に、彼女の2ndアルバム・タイトル曲でシングルにも切られた名曲<City Lights By The Moonlight>を収録したのが2001年、今から16年も前のこと。その頃から事あるごとにCD化を訴えてきたが、当人が表舞台から降りて久しく、コンピに入れたところで知名度の大幅アップは望めない。今回のCD化も、裏を返せば通販オンリーでリクープ・ラインを抑えたからこそ実現したワケだが、とにかく復刻されただけでも感謝の気持ちでイッパイだよ

この惣領智子は、元シングアウトの惣領泰則が結成し、米国でも活動したブラウン・ライス出身のシンガー・ソングライター。彼らはポール・マッカートニーが楽曲提供したことで知られるが、グループは長続きせず、解散後に帰国し結婚(現在は離婚)。泰則のプロジェクトであるジム・ロック・シンガーズなどで歌う傍ら、76年にソロ・デビューしている。RCAでのアルバムは『やさしく愛して』(76年)と『CITY LIGHTS BY THE MOONLIGHT』(77年)のオリジナル2枚と、シングル曲や新曲を収めたベスト盤『TOMOKO NOW AND THEN』の計3枚。この『RCA YEARS』は、そのRCA時代の音源をコンプリートしたものとなる。その後彼女は、同じブラウン・ライスのメンバーだった高橋真理子(真梨子とは別人)と TINNA なるデュオを組み、CMソングやサントラなどを含む数枚のアルバムを出している。

アレンジ/サウンド・プロデュースは、言うまでもなく当時の夫君:惣領泰則。バックを付けるのは、市原康(ds)、金田一昌吾(b)、津村泰彦(g)といったジャズ系セッションメンだが、2枚目には松木恒秀(g)、井上鑑(kyd)、ジェイク・H・コンセプション(sax)といった名前も。それに比例してか、フォーキーだったりトラッドだったりグッドタイムだったりした1作目に比べ、2枚目では確実に洗練が進んでいる。シティ・ドリーミンなタイトル曲<City Lights By The Moonlight>は、まさにその象徴だ。

その後彼女は、TINNA解散後の81年に『IT'S ABOUT TIME』を発表。そこでマタニティー姿を披露していたこともあって、しばしのブランクを挟み、89年に『momentary』をリリースした。近年は沖縄を拠点にして、スピリチュアル系のインストラクターを行なっているらしい。が、再発CDに寄せたコメントに、元ブラウン・ライスのメンバーと新作を作っているとの情報が。これは楽しみ!

Sony Music Shop /惣領智子 RCA Years