kadomatsu_sea 2017
TOSHIKI KADOMATSU TOUR 2017 “Summer Medicine for You vol.3 ~ SEA IS A LADY ~ @中野サンプラザ 2days。その2日目に行ってきた。このツアーへの参加は、スタート3日目の戸田文化会館以来2日目。ツアー前半の区切りという節目の日で、演奏もまったく危なげなく、程よいテンションで運んだトータル3時間半だった。(以下ネタバレあり)

ステージの構成は基本的に一緒ながら、今日は青森公演のみで行われたクワイア入れずの珍しいヴァージョン。通常は12~14曲目の代わりに、20分もあるクワイア入りのゴスペル組曲<Get Back to the Love>が入るが、この日は『CITYLIGHTS DANDY』からの曲や<Izumo>が代わりに。でも個人的意見として、あのクワイア曲はこのインスト・メインのツアーでは必然性に乏しい気がしていたので、むしろこの方がスッキリするな。もっとも<Izumo>は、このツアーで時々More More Encourで披露されていたようで、変拍子の割にはスラスラと気持ち良くプレイしているように見えた。ところが、この変則セットリストのためか、角松当人が曲順を間違えそうになるハプニング。オーディエンスに教えられて気づく、というお茶目な展開も。

カナザワ的にツボったのは、トム・スコットのカヴァー<Street Beat>だ。ベーシックなアレンジはオリジナルに忠実ながら、各メンバーのソロを大フィーチャー。角松はアマチュア時代からトム・スコットが大好きで、他にもトム・スコット&L.A.エキスプレス名義の<Rock Island Rocket>とかをカヴァーしていた。他にもニール・ラーセン<Sudden Samba>とか。基本的に趣味変わってませんね、彼は。続いての<Midtown>は、Billboard Liveでのインスト・ライヴに用意した楽曲で、アルバム未収のジャムっぽいナンバーである。この辺りでは、新たに手に入れたレスポール・カスタムが、コンヴェンショナルな甘くまろやかなトーンを奏でていたな。

そしてアンコール<OSHI-TAO-SHITAI>。昨日は鍵盤部に属する友成好弘の飛び入りもあり、最長記録の24分の演奏になったらしく、当人曰く「ちょっと締まりがなく…」ってな感じだったそう。でもそのせいか、今日は結構イイ感じで。メンバーのアドリブ・ソロの展開、特に本田雅人〜小林信吾の流れは、70年代前半、とりわけCTI風クロスオーヴァー・エッセンスが効いていて、滅法キモチ良く、パキンとしたエレピの音色に悶絶させられた。それが角松〜鈴木秀俊のギターに繋がる頃には、徐々にエッジが尖ってきて、ロック・フュージョン方面に展開するスリリングさで。

アンコールに入ってからは、正直プレイの質よりも勢い優先。おそらくオーディエンスのほとんどは、小林信吾がこれを最後に休養に入り、しばし闘病に専念することを知っているのだろう。角松も敢えて何も説明しなかったが(オフィシャル・サイトで告知済み)、メンバー紹介の時は信吾さんを最後に持ってきて、ひときわ大きな声でコール。そしてオーディエンスも大歓声でそれに答えるという、極めて理想的な図。そして最後の最後、角松が信吾さんにマイクを預け、彼が「See you Again!」と力強く応える一幕に、思わず熱いモノが…

今月の軽井沢・TRIPOD、8月の音霊、9月のツアー後半と、誰が代役を務めるのかは聞いていないけれど、信吾さんは治療に専念し、1日でも早い現場復帰を望みたいところだ。

1. WAY TO THE SHORE (interlude)
2. SEA LINE
3. NIGHT SIGHT OF PORT ISLAND
4. AIJIN
5. SUNSET OF MICRO BEACH
6. Lovin' you
7. A Widow on the Shore
8. アマヌサの海
9. STREET BEAT (Tom Scott Cover)
10. MIDTOWN(アルバム未収)
11. 52ND STREET
12. FLY BY NIGHT
13. FRIEND
14. IZUMO
15. SUMMER BABE
16. BEAMS
17. ALL'N ALL
18. Midsummer Drivin'
-- Encour --
19. OSHI-TAO-SHITAI
-- More Encour --
20. PARASAIL 〜シュールホワイトのテーマ
21. TAKE YOU TO THE SKY HIGH
-- More More Encour --
22. 桃色の雲
23. 浜辺の歌