james gang_bang
facebookのバカッ 昨日付けで当ブログにアップしたドラマー:樋口晶之氏の追悼記事をfacebookのタイムラインに上げようとしたところ、クリエイションのチンチン・ジャケが児童ポルノとオートマチックに判断され、ハジかれることに。しかもペナルティとして3日間の投稿&コメント禁止 迂闊といえば迂闊だったが、アダルト物でも何でもない ただのレコード・ジャケットなのに、そりゃないだろう… しかも追悼だぜ …というワケで、ブログだけどんどん更新します

さて今回のアップは、先週リリースされたワーナー【WEST COAST 1300 COLLECTION】で、カナザワが解説を執筆させてもらった1枚。シリーズ25枚中6枚書かせてもらったが、実はコレが一番、振ってもらって嬉しかった。AORならともかくジェイムス・ギャングなんて、なかなか話が回ってこないタマなので。

で、なぜ思い入れがあるかというと、早逝の名ギタリスト:トミー・ボーリンがいたから。一般的にはジェイムス・ギャングのギタリスト=ジョー・ウォルシュの構図だが、カナザワにとってはトミーがディープ・パープル加入前にいたグループ、という位置付けなのだな。ハード・ロック・バンドとしてはパープルよりも全然小振りだけれど、トミーが『COME TASTE THE BAND』で聴かせたギター・プレイは、既に加入1作目の73年作『BANG』で網羅されている。トリッキーなギターを唸らせてアルバム冒頭を飾る<Standing In The Rain>のワクワク感ったら、ホント『COME TASTE THE BAND』みたいですから

トミーはジェイムス・ギャング加入前に、あの伝説的クロスオーヴァー・アルバム、ビリー・コブハム『SPECTRUM』にもう参加していて。これを聴いたジョー・ウォルシュが、自分の2代後任となるギャングのギタリストにトミーを推薦したらしい。そしてオーディションの日、『SPECTRUM』を既に聴いたギャングのメンバー2人は、トミー登場にビビッていたというから面白い 普通、逆だろッ

トミーは9曲中8曲を作・共作。加入後いきなりバンドのイニシアチヴを握り、アコースティックな<Alexis>では初めてリード・ヴォーカルを取っている。パープル時代よりはダビング回数は少ないようだが、それでも3〜4本のギターが同時に鳴っている場面に出喰わすし、もうほとんどやりたい放題。シンプルながらも安定感のあるリズム隊も、グルーヴィーに好演している。kyd不在のトリオ編成ゆえ、どうしたって音は薄くなるが、ギター・リフ中心に組み立てた楽曲は、ブラッシュアップ次第で『COME TASTE THE BAND』レヴェルになりそう。疾走感溢れるトミーのギターは、それこそ痛快丸かじりだ。ラテン色をまとった<From Another Time>のソロや、<Must Be Love>のスライド・ギターなど、聴いてて本当に気持ち良い。76年12月、25歳での頓死は、やっぱりあまりに早すぎた。

メーカー都合で企画が棚上げされた【WEST COAST 1300 COLLECTION】後編には、次作『MIAMI』もラインアップされていたので、まずは皆さんコレ買って、企画復活を祈ってくださいッ