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ワークシャイの6年ぶりのニュー・アルバム『WAYWARD』を、ナンと我が【Light Mellow Searches】から。発売は来週だけど、ひと足お先にサンプル盤が届きました。そう書くと、なんか身構えちゃうけど、この人たちは全然変わってない。いま巷では80年代の音がリヴァイヴァルしている流れといえるが、ワークシャイは89年のデビュー以来、90年代、00年代を通じて、ほとんど変化はない。かといって進化してないとか、乗り遅れてるってコトはまったくなく…。うまく言えないけど、瑞々しさを保てるようなコトしか演ってない、と言うかな。

現にクリスタ・ジョーンズは、これまでのインタビューで「時代に流されず、好きな音楽をやる」「売れセン狙いの曲は歌わず、いつまでも愛される楽曲をやりたい」と、いつも同じコトを異口同音に語ってきた。それは新作『WAYWORD』に向けてのメール・インタビューでも一緒。
「私たちはいつも様々な時代の音楽を取り入れているけど、意識して流行の音楽に乗ることはしないの。フェイヴァリット・アーティストの物真似をしたり、流行に喰らい付くことは断じてない。私たちはただ、私たち自身の手作りのアートをミックスするだけよ」
クリスタとマイケル・マクダーモットにしてみれば、自分たちはいつもブレずに歩んでいて、流行の方が自分たちに近づいたり離れたりしている、そうした感覚なのだろう。

タイトル『WAYWARD』は、“わがままな、気まぐれな” といった意味。そもそもワークシャイも “仕事嫌い” のことだ。クリスタによれば、彼らはいつも自分たちを少し反抗的な人間だと感じていた、という。それ故このバンド名、そしてこのタイトル。それでも好きなコト、コダワリのあることには一生懸命になれるし、ワーカホリックに陥ってしまう。こういう感覚、心ある人なら、きっと誰だって共感できるんじゃないか?

収録曲は1曲を除いて2人の共作。<Quiet Strom>だけがカヴァー曲で、スモーキー・ロビンソンの75年のヒット(R&Bチャート25位/ポップ・チャート61位)だ。これをセレクトしたのは、“自分たちには常に人気の曲なのに、あまり知られていないので、カヴァーするにはちょうど良い” と思ったから。FMラジオのフォーマット名に用いられた元ネタ、なんて話もあるくらいで、憂いを帯びた曲調がアルバム中盤を雰囲気を変えるキー曲になっている。クリスタのお気に入りは、このカヴァーの他、ポジティブなムードの<Love Comes Here To Stay>、思いやりに満ちた<Where Or Why>、ファンキーな<Overdue>あたりとか。

現時点では来日は決まっていないが、彼女たちは極めて前向き。楽しみに続報を待ちたい。