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インコグニートはもちろん、自身のソロで、シトラス・サンで、そして数多のプロデュース・ワークで怒涛の活躍を続けるブルーイ。今回はそのサイド・プロジェクト的に関わるシトラス・サンと、2月にブルーイ制作でデビューEPをリリースしたばかりのテムズ・リヴァー・ソウル、両ユニットを率いての来日公演となった。東京ではBlue Note Tokyo で3days6公演が行われ、今日はその最終日1st。

ブルーイ以下のメンバーは、参謀役マット・クーパー(kyd)、ケヴィン・ロビンソン(tr)、フランシス・ヒルトン(b)、フランチェスコ・メンドリア(ds)、フランシスコ・サレス(g)、ジョアン・カエタノ(perc)、そしてヴォーカルにジョイ・ローズ(vo)という陣容。シトラス・サンは重鎮ギタリスト:ジム・マレン外てこそ、だと思っていたが、どうやら病気静養中というコトで、今回はブルーイが高く才能を買っているフランシスコ・サレスをフィーチャーする形になった。そのサレスと、インコグニートの現在のリズム隊であるヒルトン&メンドリアによるトリオが、テムズ・リヴァー・ソウルである。

とにかくブルーイの場合、70~80'sサウンドヘの愛情がハンパなく、それをR&B的に発信したのがインコグニート。もちろんそこでもジャズ・フュージョンへの愛情を覗かせくれてるが、思いっ切りジャズ・ファンクに特化したのが、シトラス・サンやテムズ・リヴァー・ソウルといえる。今度の来日でもキレイなハイトーンとファルセットを巧みに使い分ける女性シンガー:ジョイ・ローズを加えているが、キレ味鋭いカッティングでブッ飛ばすブルーイを別にすれば、主役はむしろギターのサレスとトランペットのケヴィン・ロビンソンだと言えるだろう。

ハービー・ハンコック作で、笠井紀美子がハンコックと共演していた<I Thought It Was You>は、『THAMES RIVER SOUL Volume 1』でイマーニが歌っていたもの。イケイケな笠井ヴァージョンからちょっとテンポを落とし、クルセイダーズ風のメロウ・グルーヴ解釈で聴かせる。<Send Me Your Feeling>はヒノテルこと日野皓正の名盤『CITY CONNECTION』から。<Soul Eyes>はシトラス・サンのステージ定番曲で、元々はモリッシー・マレンのレパートリー。今回はマレン不参加により、サレスが艶やかなフレーズを存分に響かせた。

更にマイルス・デイヴィスへのトリビュート、アヴェレージ・ホワイト・バンド、意外なチョイスのクリストファー・クロスとカヴァーが続いたところで、次はジョージ・ベンソン<Love X Love>。これも『THAMES RIVER SOUL Volume 1』からだ。そして最後は、前にも演ってたトム・ブラウンのキラー・チューン<Funkin' For Jamaica>まで、一気に駆け抜けた印象。インコグニートのライヴももちろん楽しいけれど、この世代の楽曲に思い切り親しんできた身としては、こうしたグルーヴィーなジャズ・ファンク・フュージョンが一番シックリくるし、ゴキゲンになれる ぶっちゃけ、スムーズ・ジャズじゃ物足りないのよ!

ちなみにインコグニート、12月に来日決定みたいです。

《set List》
1. MAIS UMA VEZ
2. PEOPLE OF TOMORROW
3. I THOUGHT IT WAS YOU
4. SEND ME YOUR FEELINGS
5. SOUL EYES
6. DRUM / PERCUSSION SOLO
7. L’ARC EN CIEL DE MILES
8. COOKING WITH WALTER
9. PICK UP THE PIECES
10. RIDE LIKE THE WIND
11. LOVE X LOVE
12. FUNKIN’ FOR JAMAICA