brandon barnes
奇跡の日本・大先行発売での登場は、AORファンには伝説的デュオ:バーン&バーンズの片割れとして、R&Bファンにはブライアン・マクナイトを見い出した初期プロデューサー/ソングライターとして知られるブランドン・バーンズ。その彼の初ソロ・アルバムが、10月4日、もう間もなくリリースされる。

ブランドンは、マッスル・ショールズの職人ミュージシャン/シンガー・ソングライター。1956年生まれというから、今年61歳になる。父親が音楽教師だったため、実家には音楽が溢れ、やがて独学でドラムスやピアノ、ギター、ベースをプレイするようになった。影響を受けたのはアース・ウインド&ファイアーとシカゴ、ジノ・ヴァネリ。作曲とキーボードはデヴィッド・フォスターに感化された。うーむ、道理で日本人好みの音を創るはずである。

マッスル・ショールズへ赴いたのは、23歳の時。ウィッシュボーン・レコーディング・スタジオのオーナーであるテリー・ウッドフォード&クレイトン・アイヴィに認められ、作曲家として契約を結んだのだ。そこで出会ったのがウィッシュボーン一派のトップ・ソングライターだった故ロバート・バーン。彼との濃密なコラボレイトは、ブランドンの人生に於いて特別な時間になった。

ブライアン・マクナイトとの邂逅は、デュオ解消後の80年末〜90年初めのこと。大学生だったブライアンの才能に惚れ込み、すぐさま60曲超を共作。92年に発表されたブライアンのデビュー作では、大半の曲を2人で共作し、3曲でブランドンがプロデューサーを務めている。とりわけ<One Last Cry>は、R&B8位/全米13位とヒット。その後もコンスタントにコラボが続き、97年の3rd 『ANYTIME』のタイトル曲は、R&B4位/全米6位と彼らの共作で最大のヒットを記録した。

00年代中盤は諸事情から音楽界を離れていたブランドンが舞い戻ってきたのは、割と最近。そこで同じように復帰したテリー・ウッドフォードと再会し、それがこのアルバムの伏線になった。収録曲のほとんどは最近書いた楽曲らしいが、その内容がお世辞抜きに素晴らしい。大河のようにゆったりたゆたう楽曲、ウォームでピュアーな色彩感、ジェントルなアコースティック・ギターの響きや甘くソフトな歌声、それらはまさにオトナのためのナイス&スロウ。かくして思いついたキャッチコピーが、“白いベイビーフェイス” というものだ。直接的だけど、実際にヴォーカル・スタイルやサウンド・メイクを聴くと、なるほど!と納得して戴けると思う。ビートが効いてるのは、スターター<I Miss You>くらいで、あとはほぼトロけるようなミディアム&スロウ・ジャム。このぬくもり感は、秋というより、もうクリスマスの風情だな…