数日後のBillboard Live公演へ行く予定なので、コッチはスルーしようかと思っていたら、全然内容が違うと聞き急遽参戦。そうか、ついこの前スタートしたと思っていた『小田急SOUND EXPRESS』も、何と10周年なのかぁ… 場所は小田急企画らしく、下北沢のライヴ・ハウス:GARDEN。この界隈では一番の大バコだ。カナザワが足を運んだのは、2daysの2日目。ホール公演とは違った親密な空気感が漂う中、角松(g)、森俊之(kyd)+コンピュータのツー・メン・ステージが繰り広げられた。熱心な角松ファンには、2年前に行われた地方公演向けのパッケージ・ツアー『お前と俺』を思い出される方も多いんじゃないだろうか。
客電が落ちると、ふらり現れた角松が いきなりスポンサーへの謝辞を述べるリラックス・ムードの中、最初にプレイされたのが<Sealine>のメロウ・ヴァージョン。『SEA IS A LADY 2017』ツアーに出る前に購入した2本のレス・ポールがこの日のメイン楽器で、特にツアーでは出番が少なかった1956年製ゴールド・トップが頻繁に登場した。その音は、『SEA IS A LADY 2017』ツアーとはまた違った、より甘美なトーン。元々それが欲しくて状態の良いレス・ポールを探し回った角松なので、今夜はその音が存分に堪能できそう…とワクワクした。まぁ、華奢な彼にはズッシリ感があって、何度も「重てぇ〜」と発していたが、アマチュア時代の彼を知る身としては、角松はシンガー・ソングライター以前にギター弾き、しかも愛機はセミアコの335だったワケで、レス・ポールを持つ姿にはちょっとした感慨がある
続いて<Rain Man>、<Sunset Of Micro Beach>、そして<Never Gonna Let You Go>と、アコギ・チューンも交えながらのカームな流れ。中盤のバラード・コーナーでは <I Need You>や、“ダブルD” と称される<Desire>、<Distance>を、珍しくギターを弾きつつ…。そういや<l'll Never Let You Go>は、確か角松が初めてレコーディングでギターを弾いた曲ではなかったか? 更にミディアムにシフト・ダウンした<Airport Lady>、故・青木智仁のベース・トラックを活かした<Shibuya>、そして重心低めの<Take Me Far Away>などを交えて、本編ラスト<浜辺の歌>まで。アンコールは紙飛行機乱舞の<Take You To The Sky High>をややアッサリ気味にカマし、<No End Summer>で畳み込む。更にモア・アンコール2曲で、ラストはこの日のみというオマケの<We're Together>で幕となった。
ハコがライヴ・ハウスのためか、通常のホール・ツアーに比べ、演奏もMCも力が抜けた風情。特に喋りは小田急や下北関連のネタ振りが多く、前日の打ち上げで発覚した“森俊之・元鉄オタ” ネタまで披露。角松からマイクを渡された森が、小田急の特急ロマンスカーにまつわるトリビアを披露するひとコマもあった。
PCのプログラムに関しては、古い打ち込みをそのまま再利用したか、クリックやハットが少々耳につく楽曲がいくつかあったものの、懐かし目のレパートリーを多く取り入れたセレクトの妙とスムーズなアレンジはむしろ嬉しく…。フェンダー系の軽いトーンでシャカシャカと切れ味鋭い16ビートをキメるのではなく、まろやかに熟した音色で流麗なカッティングを披露するあたり、ギタリスト:角松の新境地と言えるかもしれない。『CITYLIGHTS DANDY』は仕掛けの多いAORアルバムだったから、次はこうした淡いトーンの歌モノ・アルバムを作っても面白いな?なんて、勝手な妄想を広げたりして。
また森さんとの濃密コラボ、というのも、カナザワには響くところ。『お前と俺』ツアーはローカル中心のスケジュールだったため、カナザワを含む関東エリアのファンの多くは、あまり観ていないだろう。そのミッシング・リンクを埋める今回のステージでもあった。角松ファミリー鍵盤隊は三人三様の個性を持った絶妙の組み合わせで、だからこそ Tripodのような実験的ユニットが可能になるのだが、個々のプレイヤーに対するカナザワの独断的イメージは、緻密で完璧主義の小林信吾、ライヴで底力を発揮する瞬発力の友成好宏、そして遊び心と独創性に長けた森俊之、というもの。だからこの企画にはジャスト・フィットの人選だったのではないかと思う。もちろん他のお二方でも、それぞれに違った楽しみ方ができるが。
ひとまず今週は、インスト・ツアーのエキストラ公演が Billboard Live Tokyoで 2days4stageあり、そして恒例の年末ライヴへ…。相変わらず精力的に動き続ける角松選手である。
続いて<Rain Man>、<Sunset Of Micro Beach>、そして<Never Gonna Let You Go>と、アコギ・チューンも交えながらのカームな流れ。中盤のバラード・コーナーでは <I Need You>や、“ダブルD” と称される<Desire>、<Distance>を、珍しくギターを弾きつつ…。そういや<l'll Never Let You Go>は、確か角松が初めてレコーディングでギターを弾いた曲ではなかったか? 更にミディアムにシフト・ダウンした<Airport Lady>、故・青木智仁のベース・トラックを活かした<Shibuya>、そして重心低めの<Take Me Far Away>などを交えて、本編ラスト<浜辺の歌>まで。アンコールは紙飛行機乱舞の<Take You To The Sky High>をややアッサリ気味にカマし、<No End Summer>で畳み込む。更にモア・アンコール2曲で、ラストはこの日のみというオマケの<We're Together>で幕となった。
ハコがライヴ・ハウスのためか、通常のホール・ツアーに比べ、演奏もMCも力が抜けた風情。特に喋りは小田急や下北関連のネタ振りが多く、前日の打ち上げで発覚した“森俊之・元鉄オタ” ネタまで披露。角松からマイクを渡された森が、小田急の特急ロマンスカーにまつわるトリビアを披露するひとコマもあった。
PCのプログラムに関しては、古い打ち込みをそのまま再利用したか、クリックやハットが少々耳につく楽曲がいくつかあったものの、懐かし目のレパートリーを多く取り入れたセレクトの妙とスムーズなアレンジはむしろ嬉しく…。フェンダー系の軽いトーンでシャカシャカと切れ味鋭い16ビートをキメるのではなく、まろやかに熟した音色で流麗なカッティングを披露するあたり、ギタリスト:角松の新境地と言えるかもしれない。『CITYLIGHTS DANDY』は仕掛けの多いAORアルバムだったから、次はこうした淡いトーンの歌モノ・アルバムを作っても面白いな?なんて、勝手な妄想を広げたりして。
また森さんとの濃密コラボ、というのも、カナザワには響くところ。『お前と俺』ツアーはローカル中心のスケジュールだったため、カナザワを含む関東エリアのファンの多くは、あまり観ていないだろう。そのミッシング・リンクを埋める今回のステージでもあった。角松ファミリー鍵盤隊は三人三様の個性を持った絶妙の組み合わせで、だからこそ Tripodのような実験的ユニットが可能になるのだが、個々のプレイヤーに対するカナザワの独断的イメージは、緻密で完璧主義の小林信吾、ライヴで底力を発揮する瞬発力の友成好宏、そして遊び心と独創性に長けた森俊之、というもの。だからこの企画にはジャスト・フィットの人選だったのではないかと思う。もちろん他のお二方でも、それぞれに違った楽しみ方ができるが。
ひとまず今週は、インスト・ツアーのエキストラ公演が Billboard Live Tokyoで 2days4stageあり、そして恒例の年末ライヴへ…。相変わらず精力的に動き続ける角松選手である。