
今夜はクリスマス・イヴ

マークの代表作と言えば、ゲイリー・カッツがプロデュースしたデビュー・アルバム『MANNEQUIN』(78年)、ジェイ・グレイドンが手掛けた2作目『BLUE DESERT』(79年)と、まずは初期2作が取り沙汰される。対して、途中にライヴ盤を挟んでの本作は、更にAORのロック指数を深くしたソリッドな仕上がり。日本制作なので、当時我が国で一番人気だったTOTO/エアプレイ系のサウンドを意識したのだろう。
「このアルバムではロビー(ブキャナン)にアレンジを頼み、彼と共同プロデューサーであるドン・マレイと3人でピアノに向かって、ああでもない、こうでもないと丸々5日間はディスカッションを繰り返すくらい念入りに作った」
レコーディングは、リズム・セクションをロビー・ブキャナンと3人のマイク(ベアード:ds, ポーカロ:b, ランドウ:g)、レニー・カストロ(perc)で固め、曲によってデヴィッド・フォスター、ジェイ・グレイドン、スティーヴ・ルカサー、ロベン・フォード、アーニー・ワッツ(sax)らが参加する布陣。コーラスでは、リチャード・ペイジ&スティーヴ・ジョージが透明感溢れる歌声で大活躍している。奥行きを感じるリアルな音と、そこにクッキリ浮かび上がるシャープなギターやきらびやかなシンセ群。少し鼻に掛かったマークの歌も、生々しく感じられる。前2作とは明らかに色合いが違うが、80's AORとしてのシンボリックな音が、ココにある。
マーク自身のフェイヴァリットは、街で見かけたメキシコ系の女の子をモチーフにした<Margarita>。彼と兄弟たちの体験を歌い綴った<Thieves>、恋人たちの悲しいラヴ・ストーリー<She Used To To Be My World>もお気に入りらしい。個人的には、マークとスティーヴ・キプナーが共作してジュース・ニュートンに提供した<Slipping Away>のセルフ・ヴァージョンが秀逸。闇夜をつんざくようなスティーヴ・ルカサーのギターが印象的だ。また、共にフォスターとペンを重ねたタイトル曲<A Hole In The Wall>と<It’s Only Love>も魅力的で。カナザワ的には『MANNEQUIN』と『BLUE DESERT』も然ることながら、決してコレも忘れずにいたい、そんな好作品なのである。
「このアルバムではロビー(ブキャナン)にアレンジを頼み、彼と共同プロデューサーであるドン・マレイと3人でピアノに向かって、ああでもない、こうでもないと丸々5日間はディスカッションを繰り返すくらい念入りに作った」
レコーディングは、リズム・セクションをロビー・ブキャナンと3人のマイク(ベアード:ds, ポーカロ:b, ランドウ:g)、レニー・カストロ(perc)で固め、曲によってデヴィッド・フォスター、ジェイ・グレイドン、スティーヴ・ルカサー、ロベン・フォード、アーニー・ワッツ(sax)らが参加する布陣。コーラスでは、リチャード・ペイジ&スティーヴ・ジョージが透明感溢れる歌声で大活躍している。奥行きを感じるリアルな音と、そこにクッキリ浮かび上がるシャープなギターやきらびやかなシンセ群。少し鼻に掛かったマークの歌も、生々しく感じられる。前2作とは明らかに色合いが違うが、80's AORとしてのシンボリックな音が、ココにある。
マーク自身のフェイヴァリットは、街で見かけたメキシコ系の女の子をモチーフにした<Margarita>。彼と兄弟たちの体験を歌い綴った<Thieves>、恋人たちの悲しいラヴ・ストーリー<She Used To To Be My World>もお気に入りらしい。個人的には、マークとスティーヴ・キプナーが共作してジュース・ニュートンに提供した<Slipping Away>のセルフ・ヴァージョンが秀逸。闇夜をつんざくようなスティーヴ・ルカサーのギターが印象的だ。また、共にフォスターとペンを重ねたタイトル曲<A Hole In The Wall>と<It’s Only Love>も魅力的で。カナザワ的には『MANNEQUIN』と『BLUE DESERT』も然ることながら、決してコレも忘れずにいたい、そんな好作品なのである。