william sikstrom 2

年明け早々訃報続きも何なので、予定を繰り上げてフレッシュなネタをご提供。16年に我が【Light Mellow Searches】@P-VINE からデビューたしたスウェーデンの現役大学生AORアーティスト:ウィリアム・シークストロームが、間もなく2ndアルバム『RUNNING OUT OF TIME』をリリースする。これがまた伸び盛りを実感させる内容で、先物買いのファンを刺激してくれそうな作品に仕上がっているのだ。

当初から “音楽は趣味” と割り切り、学生結婚しつつも、理学療法士を目指して勉強を重ねていたウィリアム君。“こりゃー次のアルバムは いつになるか分からないな” と思っていたら、意外に早い到着で驚いた。しかも見事に目標を達成し、今は地元の街に戻って理学療法士として働きながら、CD制作を続けている。まったく生真面目な好青年である。

「曲を書くことが純粋にとても楽しいので、前作リリースから数か月後には、もう新曲を書き始めていました。デッドラインは設けず、自分の楽しみとして書いていたのです。そして数曲完成した時に、2ndアルバムをリリースできる見通しが立って…」

制作に関しても具体的な方向性や目標は設定せず、成り行き任せ。少しずつ浮かんできたアレンジをまとめただけ、という。それでも成長の跡はシッカリ感じられて。本人曰く、クレイジーなコード進行がなく、彼自身の演奏パート、プログラミングもジックリと考え抜いたとか。ヴォーカルも成長していて、デビュー時のような危うさはなくなった。前作にはすぐにネタバレしそうな楽曲があったし、ボーナス・トラックはカヴァー曲だったが、今回はAOR的要素をよ〜く昇華し、楽曲トータルでAOR観を醸し出している。AORマニアには、凝りまくったコード進行や緻密なサウンド・メイクばかりを褒め上げる輩が少なくないが、そうした手法は所詮、心の内にある想いや気分を分かりやすく伝えるためのツールに過ぎない。演奏家や編曲家の研究対象なら理解できるが、楽器を持たないリスナーにそこをアピールしても、大した意味は持たないのだ。でもウィリアムの音楽には余計なチカラが入っていないから、より素直な楽曲が書けるのだろう。曲作りや演奏・ヴォーカルで信頼できる仲間を巻き込んだのも、余裕が出てきた証拠。美声の愛妻ラケルのほか、2人の友人たちがウィリアムとリード・ヴォーカルを分け合っている。カネにモノを言わせた過剰な演出などなく、彼の自然体の成長を寛いで見守ることができる、そんな好ましいニュー・アルバムだ。

そうそう、2年前に現役大学生としてデビューしたAOR系アーティストという共通項から、ふと思いつき、当ブログではお馴染みであろうブルー・ペパーズ:福田直木クンにコメント依頼。その言葉もライナーに盛り込んである。彼にはそのうち再発ライナーでも書いてもらって、自分でダサい帯コメントを考えてもらおうかしらネ(分かる人だけ笑って下さい…