Tim Treffers Carnival of life albumcovertim treffers
我が【Light Mellow Searches】@P-VINEで日本リリースしている次世代のオトナ系ポップ・シンガー:ティム・トレファーズの日本初ライヴ@中目黒FJ's へ足を運んだ。このライヴは、インディーズ・シーンで精力的に活躍しているシンガー・ソングライター:ミムラス内藤彰子さんが、旅行で訪れたオランダのカルチャーに感動。そのタイミングで日本デビューしたオランダの若き才能ティムとの交流が生まれ、制作中だった彼女のアルバム『SQUAME』でコラボレイトが実現。その延長として日本でのジョイント・ツアーを企画し、クラウド・ファンディングで資金を募り、ココに実現させたものである。

中目黒にあるFJ'sは、ジャズ・ピアニストである故・深町純さんのお店。自分も深町さんがご健在の頃に来たことがあるが、ライヴ・ハウスというよりは、アット・ホームな趣きのあるカフェ・バー的なスペースで、一角にドーンの深町さん愛用のグランド・ピアノが鎮座している。中に入ると、すかさずティムが自分を見つけてくれて、再会のご挨拶をガッチリと。ライヴは初だけど、ティムは以前彼女を連れて観光&プチ・プロモーションで日本を訪れている。屈託ない好青年ぶりは変わらずで、今回はご両親を連れての訪日となった。

この日のライヴは、ティムとミムラス内藤さん、そしてもう一組という3アクトの対バン形式で、ティムの出番は2番目。バックは内藤さんのミムラス・バンドが務める。セットリストは、デビュー作『NEVER TRUST A MAN IN FUR COAT』と、昨年10月に出た2作目『CARNIVAL OF LIFE』収録曲を中心に、約10曲。伸びやかな歌声はアルバム以上で、とにかくニコヤカで音楽愛に溢れている。オランダでは300〜500人程度のクラブでライヴをやることが多いそうだが、こんな極東の地でライヴができるのが嬉しいらしく、カフェ・レヴェルのオーディエンス数でも一生懸命なのだ。

AORファンが反応するあたりでは、2作目に収めているマイケル・フランクス<Monkey See, Monkey Do>のメリサ・マンチェスター版と、アート・ガーファンクルのカヴァー<Another Lullaby>(ジミー・ウェッブ作)をピックアップ。1stからは、エリック・タッグが蘭シンガー:アニタ・メイヤーに提供した<Mirror>のカヴァーを歌った。更にはクインシー・ジョーンズやランディ・クロフォード、ニーナ・シモン他で有名な<Everything Must Change>を初披露。う〜む、ティムにしてはチョッと渋いチョイスという気がしたが、きっとこういうジャジーなのが好きなのだろう。それに何より、このライヴに向けて、本国でも歌ったことがない楽曲を用意してきた点に、ティムの心意気が透けて見える。

ミムラスさんのステージ終盤でも、ティムが再登場。 2人がコラボした<Here By Your Side>をポップに披露して、心温まるステージを締め括った。

それにしても、本来ティムの招聘/ジャパン・ツアーは、我々プロがやるべきこと。しかし実際のところは、ティムに限らず、外タレを呼ぶにはライヴの集客、来日中のケアなど幾つもの難問が立ちはだかる。それゆえプロの呼び屋が動いてくれない限り、手が出せないのが現状だ。でもそれを一介のシンガー・ソングライターである彼女が、愛情と情熱で克服した。これには本当に頭が下がるし、彼女のポジティヴな姿勢と凄まじいまでの実行力あればこそ、と思う。もちろん手弁当だから許される部分もあるが、このライヴ企画実現に学ぶべきところは少なくない。

というワケでこのツアー、今週末で名古屋、群馬・館林(ミムラスさんの地元)と続きます。興味を持たれた方は、ぜひ応援してあげてください。

● 1/27(土)名古屋・鑪ら場(Tataraba) open 18:00 / 18:30 start
出演:大瀧ヌーBAND/ミムラス内藤彰子/Tim Treffers (from the Netherlands)
adv.¥2,500 door.¥3,000 +1Drink
●1/28(日)群馬・館林市 西ノ洞 open 17:30 / 18:00 start
出演:葉月那央/ミムラス内藤彰子/Tim Treffers (from the Netherlands)
adv.¥2,500 door.¥3,000 +1Drink
詳細はミムラス内藤彰子さんのwebsite





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