mamas gun_golden

3年ぶりのニュー・アルバム『GOLDEN DAYS』を年末にドロップしたママズ・ガンを、 Billboard Live 1st show で。ママズ・ガンは、09年にデビューした、UKのモダン・ブルー・アイド・ソウル・グループ5人組。イメージ的にはマルーン5あたりに近いのに、今ひとつ、人気が盛り上がらない。いや、デビュー盤『ROUTES OF RICHES』から<House On A Hill>がFMでヘヴィ・ローテーションになったりはしていたけれど、それが長続きせず、何だかとてももったいないコトになってしまっている印象なのだ。

かくいうカナザワは、一応デビュー当時からママズ・ガン聴いてきた。けれど自分の中でポジションが上がったのは、リード・ヴォーカルのアンディ・プラッツが、米プロデューサー/サウンド・クリエイター:ショーン・リーとユニット:ヤング・ガン・シルヴァー・フォックス(YGSF)を組んでから。西海岸サウンドとUKソウルのミクスチャーを今様サウンドで仕上げたYGSFの影響は本当に面白く、CDでは飽き足らず、アナログまで買ってしまった。実際ママズ・ガンの新作にも、その影響がクッキリ。ミックスをショーン・リーが手掛けているので当然と言えば当然だけど、『GOLDEN DAYS』というタイトルからも分かるように、そもそも新作の方向性が古き良き時代のポップ/ソウル・サウンドを今に蘇らせているのだ。共作者にコナー・リーヴスがいたり、ホーン奏者がインコグニートやエイミー・ワインハウスのアルバムに参加している面々だったりと、周辺事情でもハートが疼いてしまう。

既に2度(かな?)来日しているママズ・ガン。てもカナザワ的は初見参。オーディエンスの主流も30歳代前半で男女比4:6、ちょっとは音楽知ってます、という風情で、居心地が良かった。ちょうど、いま制作中の某コンピに『GOLDEN DAYS』からセレクトした<I Need A Win>が、いきなりオープニングにプレイされ、超ビックリ しかも早々から、ファルセットを駆使するアンディのヴォーカルが素晴らしく魅力的で、どんどん耳が引き寄せられていく。前評判は聞いてたが、これは想像以上の吸引力。最初は “ちょっと上手い学生バンド” という趣きだったバンドも、グイグイとテンションを上げてきた。決して器用なバンドではないのに、序盤は新曲中心の構成なため、まだチョッと手探りの感覚なのだろう。それでもお馴染みの楽曲、ライヴ定番曲になると、演奏にも勢いが出て かなりイイ感じに。フロントに立つアンディの実力がモノをいうバンドなのは間違いないが、kydのデヴィッド・オリヴァーが演奏面の要のよう。ふと気づけば、ステージ・フロアのオーディエンスは、ほぼ総立ちになっていた。

新作も生演奏が中心になので、演奏スキルの乏しさが露呈してしまうトコロはある。TOTO<Georgy Porgy>を髣髴させる<We>なんて、これで巧けりゃ…、と思わせる好マテリアル。けれど、アンディのホワイト・ソウルなヴォーカルが、それを補って余りありで…。「インディ版マルーン5」では褒め言葉になってないかもしれないが、逆にそのガレージっぽさが 若い世代には親しみやすいのかも。

個人的にも、YGSFに近いセンを狙ったのが見えるニュー・アルバムなので、これまでの3作よりも収穫大。なのにライナー担当氏は、ショーン・リーに触れながらYGSFはまったく無視なので(名の通ってる方なのに、まさかYGSFを知らないのか…)、そこは至極残念。海外ではYGSFでも短いツアーをやったらしいので、今度は日本でそれが見たいゾ、と。Billboard Liveさん、そこんトコ、ヨロシクです