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TOTOのデビュー40周年記念作となる新曲入りベスト・アルバム『40 TRIPS AROUND THE SUN』が、いよいよ発売された。リード曲となる新曲<Alone>が先行配信され、11月頭のレコード・ストア・デイにはデビュー・ヒット<Hold The Line>とのカップリングによる10インチ・ピクチャー・ディスクのアナログ・シングルがリリースされたので、煽られるだけ煽られ、ずいぶんと長く待たされた気がする。でも、たかが新曲入りベストでコレだけ期待感を抱かせるAOR系アーティストは、もうホンのひと握り。当ブログも、昨日のネタがデヴィッド・フォスターで今日がTOTOだなんて、まるで何処かの専門誌みたい… でも今夏に向けていろいろ洋楽AORネタを仕込みながらも、いま一番忙しいのはブームになっている和モノ〜シティ・ポップス関連だったりするのだが…。

『40 TRIPS AROUND THE SUN』というタイトルは、地球が太陽の周りを回る公転が40回=40年、を示したもの。新曲3曲のうち<Spanish Sea>は、84年作『ISOLATION』のセッションでレコーディングされたが未完に終わっていたモノを再構築したナンバーだ。サビは新たに書き直されているが、<Africa>を髣髴させるジェフ&マイク・ポーカロのリズム隊は、当時のテイクをそのまま使っているそうだ。<Struck By Lightning>はヘヴィーなロック・チューンで、ルカサーが気持ちよさそうにギターを弾き倒す。先行した<Alone>は既に耳にされている方が多いと思うが、この曲のドラムはヴィニー・カリウタ。今更だけど、ジェフの後任がもしヴィニーだったら…、と想像を逞しくしてしまう方、きっと少なくないだろう。それがココでようやく実現した。

新曲を除くクラシック・ヒッツ14曲は、すべてジェフ存命中のアルバムから。意地悪な見方をすれば、せっかくの40周年盤なのに、実際のチョイスは最初の15年に集約されていることになる。でもそれでまったく欠落感がないのは、やはりこの時期の楽曲がワン・ランク上の存在である証し。『TUMBU』以降の楽曲にはイイ曲もあるが、相対的にその数が少なめで、平均的なポテンシャルも今ひとつに思える。個人的には、初期の曲作りの柱だったデヴィッド・ペイチに奮起を促したいところだ。

またこのベスト部分は、スティーリー・ダン他でお馴染みの名エンジニア:エリオット・シャイナー監修下でリマスタリングされたとか。彼らの従来作、音はどれもそれほど悪くないものの、デビュー作だけはかなりダンゴ状態だった。ドラムなどベコベコで、どうやら録り音自体に問題がありそうだったが、それが改善。いま着々と進めているらしいオリジナル・アルバムのリマスター作業にも期待が繋がる。この記念盤リリースを知った時は、16年にオールタイム・ベスト『IN THE BLINK OF AN EYE 1978-2011』が出たばかりだったので、正直「なんだ、またベストか」とネガティヴな想いが広がったが、なるほど今度は、未来を見据えた前向きなベスト盤と言えそうだ。

もちろん、今年はあるだろう日本公演にも期待してます。