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ディスクユニオン新宿ロックレコードストアで開催されたインストアの『Light Mellow トークイベント in 新宿 VOL.2』、無事に終了いたしました。日曜午後のお寛ぎ時、Light Mellow系イベントの常連さんから初めての方、そしてカナザワ周辺・関係者まで、達郎さんのサンデー・ソングブックも聞かずに多数お運びいただきまして、誠にありがとうございました。

ロックのアナログ・ストアのイベントなので、テーマは昨年2017年にアナログ・リリース/リイシューされたライトメロウな推奨アイテムのご紹介で。カナザワが事前に選りすぐった10枚を、独断と偏見でランキングにした。

その10枚のラインアップは以下の通り。

10. 大瀧詠一 / NIAGARA 45RPM VOX
9. Fleetwood Mac / TANGO IN THE NIGHT BOX (2017 Remaster)
8. ブルー・ペパーズ / ずっと(7”) 
7. Freeway / FREEWAY (7")
6. Various Artists / Lovin' Mighty Fire - Nippon Funk * Soul * Disco 1973-1983  
5. Light Mellow ONE DAY / SEALINE
4. Michael McDonald / WIDE OPEN  
3. Donald Fagen / Cheap Xmas: Donald Fagen Complete
2. Thelma Houston / SUMMER NIGHTS
1. Kenny Rankin / COLUMBIA US SINGLES 1963-1966
(番外編) TOTO / 40trips Around The Sun

いま俄かにブームになっている和モノ〜シティポップス系も、3枚ほどピックアップ。 アナログ/CDでリリースされたUK編集の和モノ・コンピ『LOVIN' MIGHTY FIRE』はその象徴とも言える一枚で、タイトル曲になっている松岡直也 with 吉田美奈子の楽曲が目玉。イベントでは Progressive Disco なるキャッチ・コピーがついたブルー・クリア・ヴァイナルのオリジナル12インチ盤をお見せしながら、1コーラス聴いていただいた。

またマイケル・マクドナルド『WIDE OPEN』は、純・新録アルバムとしては唯一のランクイン。でも発売直後にこちらのポストで紹介した時は、“日本的な意味でのAORではないけど、オトナのための良質ロック・アルバム” と書いていて、少々地味ながらイイ作品というニュアンスを示した。でも聴き込んでいったらチョッと印象が変わってきて。前半に渋めの曲が連なるので、どうしても地味な感覚になるが、実は終盤にノリの良い曲、盛り上がる曲が集中している。だから曲順をシャッフルして聴くと、結構イメージが変わるのだ。それをお伝えして、「スティーヴ・ウィンウッドの傑作ライヴ同様、日本盤は出ないのかね?」と締めくくった。

テルマ・ヒューストンは、我が Light Mellow Searches からのアイテム。未完成のお蔵入り作品の発掘だったが、ソウル/R&B系評論家/ライター諸氏からの評判も好評だった。

そしてNo.1は、アナログで日本盤のみの発売であるケニー・ランキン『COLUMBIA US SINGLES 1963-1966』。1stアルバム『MIND DUSTERS』以前のシングル楽曲のみを集成した一枚だが、そのシングル一枚一枚がかなりレアで、全部揃えるには大変な労力と結構な資金力が必要となる。それこそカナザワも、この頃のシングルの市場価格を知って、購入を断念したシロモノが、こうして1枚のアナログ盤にまとまっているのだ。以前ランキン自身にインタビューした時、「僕のデビュー盤は『MIND DUSTERS』。それ以前のレコードは、単なるドキュメントに過ぎない」旨の、なんとも素っ気ない発言をしていた。でもなかななかどうして、代表曲<Haven't We Met>や<In The Name Of Love>、<Soft Guitar>のオリジナルもこの時期のシングルだったし、録音が古いだけで、作風も美声もそう大きくは違わない。だからケニー・ファンなら手にして損はないと思う。

また、この場で情報解禁されたトピックは、ブルー・ペパーズの初フル・アルバム『RETROACTIVE』が、初夏頃にアナログ・リリースされることが決定した、というニュース。ちょうどメンバーの福田クンが現場を覗きに来てくれてたので、軽く紹介しがてらのをお披露目となった。

番外編のTOTOは、新作ベストのアナログ盤入荷が間に合わないものと思っていたら、イベントの前々日に入荷したそう。先行シングルは去年のレコード・ストア・デイに出ていたので、来日への期待を込めて触れさせていただいた。

兎にも角にも、2年連続でこうしたイベントを催していただき、本当に感謝です。今度は3月17日(土)、武蔵小山アゲインでお会いしましょう!