michael landau

一番最初にネットでジャケットを見て、「オォ〜『WIRED』(ジェフ・ベック)」なんて思ってしまったマイケル・ランドウの新作が、ようやく到着。タイトルも『ROCK BOTTOM』だけど、別にロック・フュージョンを演ってるワケじゃあ〜アリマセン。でも独特の浮遊系空間ギターは全開で、実に気持ちの良い鳴り方をしている。今回はシンガーとの共演作ということで、彼のルーツであるブルース色が濃い仕上がりだ。

で、このシンガーというのが、デヴィッド・フレイザーなる人物。きっとランドウ・ファンならピ〜ンと来ただろう。そう、ランドウが90年代中盤に率いた、かのバーニング・ウォーターで歌っていた男である。しかもベースが弟テディ・ランドウ。つまりこのアルバムは、実質的なバーニング・ウォーターの再会アルバムと言える。亡くなったカルロス・ヴェガの後任は、アラン・ハーツというスコット・ヘンダーソンあたりと演っていたドラマー。そうなれば、本作がブルース・アルバムになるのは当然の成り行きだろう。

90年代の日本では、まだ マイケル・ランドウはスティーヴ・ルカサーの後継と見なされていた時期。だからバーニング・ウォーターの登場には、結構面食らった人が多かったと思う。この世代のギター弾きは、少なからずジミ・ヘンドリックスの影響を受けているが、ルカサー同様、ランドウもそういうタイプ。スタジオ・セッションの売れっ子になる傍ら、この時期のランドウは、レイジング・ホンキーズやストールン・フィッシュというオルタナ系のバンドも組んでいた。そうした中、90年代のL.A.ブルース・シーンを盛り立てたのがバーニング・ウォーターだった。

TOTOという母船を持ったルカサーに対し、セッション活動がメインとなったランドウ。プレイ自体もホントに個性的で、抑えた音数で雄弁なフレーズを紡ぐ。今やジェイムス・テイラーのバンドのレギュラーなのは、ご存知の通りだ。 弾きまくりタイプのルカサーは80年代からあまり進化してないが、セッション・ギタリストを自己研鑽に励んだランドウは兄貴分のルカサーを追い抜き、今では不動の存在感を示す。ロック・ギタリストとして売るルカサーに対し、ひたすらに職人技で唸らせる孤高のランドウ。好みや人気はともかく、ミュージシャンズ・ミュージシャン的なのは、間違いなくランドウだ。