george duke_rainbow

ソニー・ミュージックのディスコ・カタログ廉価再発シリーズ【DISCO FEVER 40】から、カナザワのライナー担当作をもう1枚。他にも書かせて戴いたけど、カナザワ執筆作のご紹介はこれが最後になるかな。でもシリーズからは購入してるのもあるので、適宜ピックアップしていきます。

さてこのジョージ・デューク、79年作。国内リイシューは14年の紙ジャケ以来になるのかな? 先般のクロスオーヴァー/フュージョン廉価シリーズがエピック初期のデューク作品をリイシューしたけど、これはそこから洩れちゃってた。でも『DREAM ON』のようなアーバン・コンテンポラリー度の高い作品が好みなら、エピック初期でも、況してやMPS期でもなく、コレをオススメ。彼の最大のヒット<Reach For It>やそれに続いた<Dukey Stick>がP-ファンク路線だったのに対し、このアルバムは よりアース・ウインド&ファイアーちっく。実際この頃のデュークは、ラリー・ダンやローランド・バウティスタ(g / 本作にも参加)と親しく、後にフィリップ・ベイリーのソロ・デビューをバックアップすることになる。

特に顕著なのは、バック・バンドとの良好な関係。クレジットにもシッカリ “George Duke Band” と記載され、裏ジャケにはグループ・ショットもある。そのメンバーは、MPS時代からデュークを支えるバイロン・ミラー(b)、3作連続となる元ペイジスのチャールズ・イカルス・ジョンソン(g)、前作から参加した後の“シーラ・E”ことシーラ・エスコヴェード(perc)、ロイ・エアーズ下で頭角を現した新加入のリッキー・ローソン(ds)、そしてヴォーカル陣にはフランク・ザッパ&マザースでデュークと一緒だったナポレオン・マーフィー・ブロックと、リン・デイヴィス&ジョシー・ジェイムスの7人。バイロン作<Funkin’ For The Thrill>は、珍しく彼自身がヴォーカルを取っていて、如何にデュークがこのバンドを大事にしていたかが伝わってくる。

そのバイロンより付き合いが長く、本作前まで実質的番頭役だったドラマー:ンドゥグ・レオン・チャンクラーが一部参加に止まったのは、おそらくンドゥグが自分のユニット:チョコレート・ジャム・カンパニーを立ち上げたためだろう。考えてみれば、デュークのみならず、ココに参加したドラマーが2人も鬼籍に入ってしまったのは悲しいが…

スターターの<Party Down>は、意外にもデュークとビル・チャンプリンの共作。大きなヒットは出なかったものの、アーバン・ミディアム<Say That You Will>はR&B25位にランク・インした。インスト<Corin> は、デュークがアレンジを担当したカル・ジェイダーの76年同名作に提供した楽曲の再演。彼のラテン/ブラジル傾倒は筋金入りである。音楽人デュークの前にジャンルの壁はないのだ。