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メジャー・レコード会社のトップを歴任された名物ディレクター/プロデューサーT氏にお招き戴き、杉並のご自宅へ。ミッシェル・ポルナレフをスターにし、南佳孝や矢沢永吉を育てた人、といえば、分かる人にはわかるだろう。ひょんなコトからお目に止めて戴いたようで、某社A&R氏と連れだって初のご対面となった。

アーティストに会う時は、相手によっては緊張したりするけれど、業界人の方と会うのにこれほどテンション上がるのは、大貫妙子や竹内まりや、EPOを育てたM田氏にホテルのカフェへ呼び出されて以来。何せ、最初に “シティ・ミュージック” という呼び名をを打ち出した方。カナザワにとっては神にも近い御仁である。もちろん勉強になるお話、業界裏話など、とてもとても短時間では話しきれないほど。中でも時間を割いたのは、氏のハイエンド・オーディオ・セットでの視聴タイム。いよいよ再開したアナログ盤の国内プレス第1弾ビリー・ジョエル『52ND STREET』を皮切りに、イーグルス『HOTEL CALIFORNIA』、ドナルド・フェイゲン『THE NIGHTFLY』あたりを聴き比べた。十八番のフレンチ・ポップスもいくつか。

そんな中、やはり圧巻だったのは、ドナルド・フェイゲン『THE NIGHTFLY』のMOBILE FIDELITY発の45回転12インチ2枚組重量盤Box Set。CDなら1500円程度で買えるものが、なーんと10倍の15000円超。しかも世界で限定5000セット。発売は昨年秋だったが、それでも即完し、アッという間にはプレミア価になったシロモノだ。

でも現物を聴くと、もっとスゴイことに もうそれこそ、<I.G.Y.>のド頭のトップ・シンバル2〜3発の鳴りだけで、音の表情が全然違う。我が仕事部屋も一応JBL4312をメインにした中級機でラインナップを組んでいるが、もうそれがショボくてどうしようもないと感じちゃうほど。スピーカーは小さいんだけど、すごくしなやかでパワーがあるし、プレイヤーは高級機のリン。真空管のアンプもある。さぁ、果たしてレーザー・ターンテーブルとどちらが優れモノなのか。一度聴き比べてみたいものよ。う〜ん、オーディオにハマると間違いなく破産するな

でも、ハイエンド・オーディオは持てなくても、こういう良い音を体験しているか、耳に入れているかで、音楽に向かうスタンスは自ずと変わってくるはず。自分がレーザー・ターンテーブルでAORを聴く催しを続けているのも、そういう想いがあるからなのだ。