danny kortchmar 018
ジェイムス・テイラー、キャロル・キングを筆頭に、ジャクソン・ブラウンやリンダ・ロンシュタット、ドン・ヘンリーといった米西海岸の大物シンガーたちの数々を後ろで支えた名ギタリスト、ダニー・コーチマー。フライング・マシーン、ザ・シティ、ジョー・ママ、ザ・セクション、そしてデヴィッド・フォスターが出世する原点ともなったアティチューズ等など…。最近は奥田民生と共演したりもして、それぞれに注目するポイントは異なるかもしれない。が、プロデューサーとしての手腕も含め、アメリカン・ロック好きには絶対無視できない西海岸のキー・パーソンが彼である。オールド・ファンには “クーチ” の愛称でも知られるコーチマー周辺が、今にわかに騒がしくなってきた。

その大本と言えるのが、5月に発売される久々のソロ・アルバム『HONEY DON'T LEAVE L.A.』(名義はダニー・コーチマー&イミディエイト・ファミリー)だ。これは実質的なザ・セクション再結成とも言えそうな作品で、ダニーとリー・スクラー(b)、ラス・カンケル(ds)という元メンバー3人に(クレイグ・ダーギーのみ不参加)、盟友ワディ・ワクテル(g)、スティーヴ・ポステル(g)、ジム・コックス(kyd)がレコーディングに集結。ダニーのキャリア集大成となる、実に38年ぶりのリーダー作を完成させた。ジェイムス・テイラーとキャロル・キングのジョイント・ツアーでもダニー、リー、ラスの3人が集まって、堅実なサポートワークを展開。それは日本でも観ることができたが、今回はダニー始め、ミュージシャンが主役である。しかも彼らが本格的なスタジオ・セッションを行なったのは、77年以来なのだとか。これはチョッとした驚きだ。

収録曲も、ダニーがプロデューサーとして深く関わったドン・ヘンリー<All She Wants To Do Is Dance>を皮切りに、<Dirty Laundry> <Machine Gun Kelly> <Somebody's Baby> <Shaky Town> <New York Minute>、 そしてタイトル曲<Honey Don't Leave L.A.>と、ダニーが関わったジャクソン・ブラウンやジェイムス・テイラーらの楽曲を、惜しげもなくリメイクしている。しかもジェイムス、ジャクソン、デヴィッド・クロスビーにマイケル・マクドナルドがゲスト参加。そこへ更に新曲を交え、ダニーしか作り得ないような、ウエストコースト・フレイヴァーがリッチに漂う好盤が完成した。今の時代に何かを強くアピールするような作品ではないが、この辺りの名前に甘酸っぱい想いを出してしまう方々には、避けては通れない作品である。

昨年来日してこの辺りの楽曲を披露したダニーだったが、今年は何と本作のレコーディング・メンバーを率いての来日が決定。ザ・セクション+アルファのステージが堪能できそうだ。しかも、東京・大阪でのBillboard LIve公演とは別に、"West Coast Sound Summit" なるイベント・ライヴも決定。これはダニー&フレンズ御一行と、彼(ら)をリスペクトしている日本人の著名アーティストたちが夢の共演を果たすという、かなり大掛かりなショウになる。現時点ではゲスト陣は未発表ながら、“この人は欠かせない!” というミュージシャンから、アッと驚く大物シンガー・ソングライターまで、幅広い人選が為されているよう。これから順次発表される予定なので、ぜひ注目していてほしい。

 “公演スケジュール”
6月14日 ビルボードライブ大阪
6月16日&18日 ビルボードライブ東京
6月20日 Zepp 東京 "VIVID Sound 45周年記念・West Coast Sound Summit Vol. 1"