chicago_VI decades

1日おいて再び CTAこと California Transit Authorityの東京公演2日目@Billboard Live Tokyo。それまで家で書き仕事をしていたら、何とも素晴らしいタイミングで本家シカゴのボックス・セット『VI DECADE LIVE -THIS IS WHAT WE DO-』が到着した。これは、結成50周年を迎えた彼らが、60、70、80、90、00年代、そして10年代と、6つのディケイドそれぞれのライヴを収録したCD4枚+DVDの5枚組。外出前でさすがに全部は聴き通せないので、少し摘み聴きをして家を出た。

6つのディケイドといっても、メインになっているのは、70年8月の英国ワイト島ロック・フェスティヴァルの音源で、これがたっぷりディスク2枚分。1st 〜 2ndからの楽曲を中心に、当時はまだ未発表だった『III』収録曲<Mother>なども取り上げている。音質は悪くないのに、これまで世に出なかったのは、カーネギー・ホールや日本公演のライヴなど、録音時期が近いライヴ・アルバムが既に出ていたからだろう。フェス出演時のレコーディングのため、良くも悪くも荒々しい演奏になっていて、そこが前述作との違いになるだろうか。

Disc3〜4は、まさに年代を跨いでのライヴ・ドキュメント。69年デビュー直後のパリ、オランピア公演や、78年のドニー・デイカス在籍時の2曲、<In The Midnight Hour>や<Knock On Wood>といったソウル・クラシックを交えたメドレーをプレイした87年ツアー音源、十余年もお蔵入りしていた『STONE OF SISYPHUS(CHICAGO 32)』の<The Pull>の新曲当時のテイク(94年)、その代わりに急遽制作されたビッグ・バンド・アルバム『CHICAGO 22』のツアー音源など、貴重な録音が目白押しだ。ビル・チャンプリンが歌った全米No.1ヒット<Look Away>も、後年のライヴ定番となったアコースティック・ヴァージョンで収録。そして最後は最新スタジオ作『NOW』を引っ提げての14年のツアーから<America>を。ハッキリ言って「ちょっと駆け足過ぎないかぁ〜?」と言いたくなってしまうほどのテンコ盛り加減で、個人的にはドニー期のライヴあたり、フル尺で聴いてみたいと思ってしまった。

DVDは未聴だけれど、こちらは77年に独の音楽番組『ROCL PALAST』用にシュートされた2時間超のフル・ライヴ。つまり、78年に拳銃事故で急死したテリー・キャス生前末期の勇姿を収めたもので、こちらも感慨深い内容なのは間違いない。

ダニー・セラフィンのCTA来日直前インタビューによると、ほとんどがダニー在籍時の音源/映像にも関わらず、彼はまだ内容について何も知らされていないとか。そこはチョッと残念な気がするが、当時の記録と現在の “もうひとつのシカゴ” を同時に楽しめる我々は、まさに至福の時と言っていい。

さて、その CTA東京2日目。この日 出掛けてみて初めて分かったが、初日のメンバーはジェットラグが大きくて、結構ヘロヘロだったらしい。その分この日の2nd Stageはノリが良かったが、それで楽曲ごとに長めの展開になったか、ラストは半ば強引に<長い夜>で終わり、アンコールなし。次回の来日があるなら、是非たっぷりとプレイさせてあげたいところである。