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このところ少し落ち着いていたけれど、やっぱりミュージシャンの訃報が止みません。米時間26日に亡くなったのは、ネヴィル・ブラザーズのチャールズ・ネヴィル(sax)。膵臓がんのため、現在住んでいるマサチューセッツ州で死去。享年79歳。

ネヴィル4人の男兄弟の中では、アートに次ぐ2番目。“天使の歌声” と謳われるアーロンのすぐ上のお兄さんである。若い頃はニューヨークに出て、リトル・ウォルターやジミー・リード、B.B.キング、ボビー・ブランドといったブルース・マンのバックを務めていたため、ネヴィル・ブラザーズの前身ミーターズには不参加。76年、解散間近のミーターズがワイルド・チョウピトゥラスをフィーチャーしたプロジェクト企画を進めるにあたってニューオリンズへ呼び戻され、そのままネヴィル・ブラザーズ結成に参加した。上掲は81年にリリースされた彼らの2ndで、“世界一のライヴ・バンド” として噂になり始めた頃の作品。ドクター・ジョンがアレンジや鍵盤で参加。<Hey Pocky Way>やタイトル曲<Fire On The Bayou>、<IkoIko>あたりも演っていて、最もネヴィルズらしい作品と言える。一部ダビングはニューヨークで行われ、コーラスにはデビュー前のホイットニー・ヒューストンも。とはいえネヴィルズが名実ともに成功するのは、89年にダニエル・ラノワのプロデュースで制作した『YELLOW MOON』まで待たされるのだが…。

熱心なネヴィルズ信者ではないカナザワだけど、彼らやミーターズには強力な磁力があって…。積極的な興味を持ってからは、いつかライヴを観たいと思っていた。それが実現したのは、08年10月@JCBホール。セカンド・ラインのグルーヴが熱い中、アーロンの歌声に昇天し、ヨタヨタの長兄アートを心配し、なんてステージで、チャールズは一番オシャレな出立ちでカッコ良かったのを思い出す。それなのに、まさか一番最初に手に召してしまうとは…

せめてアーロンだけでも、もっと歌声を聴かせてくれぃ。

Rest in Peace...