clif magness

AORとかメロディック・ロックとか、産業ロックとかメロディアス・ハードとか…。まぁ、呼び名なんてどうでもイイと宣いつつ、正直 自分の中ではコミットできるモノと出来ないモノがある。産業ロックとは皮肉を込めた名称だけれど、本当に売ろうと思って売れるモノを作るのはメチャクチャ困難。それでいて当時売れていたその筋のバンド、たとえばジャーニー、ボストン、フォリナー、スティクス、REOスピードワゴン、ナイト・レンジャー…等などは、全世界に通用するメロディを有しながら、どのグループもチャンと個性を確立させていた。

そうした観点からすれば、クリフ・マグネスの新作『LUCKY DOG』は、立派な産業ロック・アルバム。ジェイ・グレイドンと組んだプラネット3の狙いは “シカゴ meets デフ・レパード” だったから、27〜8年後の今も、彼はその道を大きく踏み外してはいないコトになる。力強いハイトーン・ヴォイスも健在だし。

リーダー作としては、94年の『SOLO』以来となる2作目。でも発売はヨーロッパと日本だけらしく、USではもうこの手の音のニーズが乏しいらしい。でももうチョッと大陸っぽくして大風呂敷を広げてあげれば、ボン・ジョヴィみたいに立派に通用すると思う。もっともアヴリル・ラヴィーンやケリー・クラークソン、ハンソンなどを成功させてきた人だから、そんな手管は百も承知のはず。それでもこういうハードな作りで攻めてきたのは、やはりこういうスタイルが好きだからだろう。共作陣にはスティーヴ・キプナーやブロック・ウォルシュなど馴染みの名があるが、演奏の方にはトミー・デナンダー(g)やロビン・ベック(vo)など ごく僅かな顔ぶれがヘルプしているだけで、ほとんどクリフひとりで創り上げている。オープニングの<Ain't No Way>なんて、まんまヴァン・ヘイレンだったり… 


“生命に関わる危険な暑さ” と表現されている猛暑の夏、クーラーを効かせた部屋の中、爆音でコレを聴けば、多少気持ちがスッキリするかも。