wilson bros.

この日曜日は、カナザワがコ・プロデュースを務めた今井優子『IT'S MY TIME TO SHINE』のCD発売記念ミニ・コンサート&サイン会で、小田急成城学園前駅コルティ成城へ。お暑い中、たくさんの方にお集り戴き、どうもありがとうございました。その時のレポートは、今井のニュース・ブログ及びオフィシャル・サイトをご覧戴くとして、こちらでは今一度、ワーナーミュージック・ジャパン【新・名盤探険隊 紙ジャケ編】 AOR系5作品からのピックアップに戻って、ウィルソン・ブラザーズのワン&オンリーにして不朽のAOR名盤『ANOTHER NIGHT』(79年)のご紹介を。

イングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリーに提供した楽曲がカントリー・チャートでトップ10入りし、それが自らのデビューに繋がったスティーヴとケリーのウィルソン兄弟。当然ながらポップ・マントリー系のデュオだが、時代の空気感をいっぱいに背負って、思い切りスタイリッシュに仕上がった名盤である。エアプレイがポップ・ロック系AORの金字塔、ボズ・スキャッグス『SILK DEGREES』やボビー・コールドウェル『イヴニング・スキャンダル』がブルー・アイド・ソウル系AORの代表作、マイケル・フランクス初期作がジャジーAORの定番とするなら、これはポップ・カントリーからの急先鋒。でもギターがほぼ全編スティーヴ・ルカサーで名演を繰り広げていたりもするので、コンテンポラリー・ロック的要素もバランス良く。

モノクロのクールな哀愁ジャケなのに、そこはかとなくパッションやエモーションを感じさせるがごとく、爽やかなサウンドやハーモニーに、ドライヴ感がありつつもメロディアスなルカサーのギターが映える。カナザワ的には、今もルカサー 一世一代の名演アルバムと信じて疑わない。何せ1曲を除いて全編ルークのソロ、オン・パレード。ズバリ、感動的です。

楽曲も名曲ばかりだけれど、やっぱりスティーヴィー・ウッズも歌った<Take Me To Your Heaven>、ドラマチックな<Feeling Like We're Strangers Again>、エピローグの<Like Yesterday>あたりが秀逸。トッド・ラングレンのカヴァーで、ロバート・パーマーやロッド・ステュワートが歌った<Can We Still Be Friends>も、このデュオがピカイチだと思う。ジョン・ゴーインがソロを弾くタイトル曲もイイ感じ。とにかく軽めの楽曲も、アルバムにあってはシッカリ トータル・バランスに貢献しているのだ。

そこへきて今回は、初めてボーナス・トラック<Why'd You Have To Be So Beautiful>を収録。これまでに何度が再発されてきた本作だが、紙ジャケ/ボーナス・トラックは共に初である。言わば、究極の完全仕様と言えるか!?

その追加曲は、もともとはアルバムより2年前の78年にリリースされたシングル曲。アルバムの本編収録と比較すると、少しイナタい感があるが、元々がイングランド・ダンたちに曲を書いていたことを考えると、不思議ではない。逆に、最初からブレッドあたりを思い浮かべて聴けば、なるほど!と合点が行く。

やっぱりマニアは、あるうちに買うときや!ですね。ちなみにライナーは、元アドリブ誌の山チャンこと山崎稔久氏(再掲載)。