kenny rankin_singles cd

昨年8月にアナログ盤のみでリリースされたケニー・ランキン『COLUMBIA US SINGLES 1963-1966』は、タイトル通り、ケニーが63〜66年に米Columbiaから出したシングル4枚に、当時の奥様イヴォンヌとのデュオ “ケニー&イヴォンヌ” 名義のシングルを追加した全10曲収録の、世界で初めてのコンピレーションだった。そのシングル1枚1枚が結構レアで、全部揃えるとなると大変な労力と資金が必要になるところだが、それが1枚にまとまったので、一部マニアの間で話題騒然となったものである。それこそカナザワも、あるCDショップ主催のトーク・イベントで、【2017年アナログ・リリース/リイシュー】のNo.1に選出したほどだ。

それが1年経ってCD化とは、ソニーさんも商売人だなぁ!な〜んて思っていたら、何と今回のCDは、収録倍増の全22曲入り。これはもうボーナス・トラック追加、どころの騒ぎではない。ほとんど別モノといってもイイくらいの充実ぶりで、はぁ〜お見逸れしました…

果たしてその中身は、アナログが Columbia US Single 集だったのに対し、今回は Complete Columbia Singles。すなわち同時期に発売されていたドイツ、フランス、イタリアの各国語のシングル、EP音源をすべて収め、当時のオフィシャル・リリースを完全網羅。更に今回新たに発掘された未発表曲2曲までを追加収録という、“毒を喰らわば皿まで” 的な鬼充実の1枚になっている。それこそ、アナログ買ったから…、なんて思っている不届な勘違い野郎(←あ、オレか)は、要・再チェックのシロモノ。監修者である長門芳郎氏選曲による編集CD『BEST OF PIED PIPER DAYS』Vo.1 / 2 に収録済みの2曲を除くと、残り20曲は完全世界初CD化だ。

以前、来日したケニーにインタビューした時、「僕のデビュー盤は『MIND DUSTERS』。それ以前のレコードは、単なるドキュメントに過ぎない」という素っ気ない発言をしていたが、彼の代表曲<Haven't We Met>や<In The Name Of Love>、<Soft Guitar>のオリジナルは、この時期の録音。確かに音は古いけど、その作風もケニーの美声にも大きな違いはない。09年の逝去を惜しんでいる音楽ファンなら絶対にチェックすべき、グレイトな編集盤だ。