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久々にライヴのダブル・ヘッダー。まずは15:30からのルネージャ meets 石井一孝 Special Live vol.2 @ 築地 Blue Mood。ご両人とも個人的に縁深い、というか、そもそも彼らの出会いを演出したのは自分だったのだな。もうカレコレ12〜3年前のコトだけど。直接のライヴ共演は2年ぶり2度目だが、互いのライヴを覗いたりして、双方の理解度はバッチリ。内容も安定のルネージャ・サウンドで、石井のオリジナルをルネージャ風に仕上げていたのが興味深かった。売れっ子ミュージカル俳優である石井とは、来年あたり、一緒に何か仕掛けられるかもしれないので、これから要相談だな。

そして19:30からは待望の初来日公演、ヤング・ガン・シルヴァー・フォックス@Billboard Live Tokyo 2nd Show へ。実は前日、大阪公演を終えて東京入りした2人にインタビューして、いろいろ面白い話が聞けたので、ライヴへの期待感もMAXに膨らんでいた。

メンバーはヤング・ガンことアンディ・プラッツ(vo,kyd / ママズ・ガン)と、シルヴァー・フォックスことショーン・リー(g,cho)に、デヴィッド・ペイジ(b)とエイドリアン・ミーハン(ds)のリズム隊を加えただけのミニマムなカルテット。アルバムの音から判断すると、そう厚みのあるサウンドメイクではないものの、それなりに音数が重なる箇所もあるので、5〜6人編成ぐらいが適当か?と思っていた。が、実際のラインナップは然に非ず。しかもアンディの前には生ピアノとローズしか置かれていない。う〜ん、コレで大丈夫かなぁ…と不安に思っていたら、案の定スタートは若干ヨレた感じで、音の薄さを感じてしまった。

ところが2曲目の軽快チューン<Emilia>から、すぐに彼らの本領が。まずハートを鷲掴みにしてくれたのが、アンディの伸びやかなヴォーカル。ママズ・ガンのライヴを観た時、彼の歌の上手さには本当に舌を巻いたが、今回も絶好調だ。ハッキリ言ってこれはCDの比ではなく、ライヴならではの醍醐味と言える。そしてもうひとつ、ショーン、サポートのデヴィッドを加えた3声のハーモニーの見事さに感嘆。それこそ、もしかして同期で5声くらいに増量してるんじゃないの?なんて疑ってしまうほどで、何度心の中で “オマエら、CSNかよ” と叫んだことか インタビューでも「CDを再現するのに苦労した。その結果は明日わかるよ」なんて自信ありげに語っていたが、なるほど そういうコトだったのか

最初は気になった音の薄さも、ノリの良い曲で僅かに顔を出す程度。むしろその隙間の多さ、エアリーな感覚がUK経由のウエストコースト・サウンドらしく、コレはコレでいいか、と思えた。フェイヴァリットを訊かれればデヴィッド・フォスターやジェイ・グレイドンの名も出してくるショーンだけれど、2人に共通しているのはマイケル・マクドナルド期のドゥービー・ブラザーズやホール&オーツ、アメリカあたり。前日は同じ Billboard Live Tokyo に出演する ネッド・ドヒニー&ヘミッシュ・スチュワートと会ったそうだ。

長いアドリブを聴かせるコトもなく、キャッチーな楽曲の数々をポンポン矢継ぎ早に披露。セットリストを見ると、2枚のアルバムをコンプリートするつもりでいたようだが、初演となった大阪公演でタイムオーヴァーしたらしく、東京では曲数を絞った模様。それでも物足りなさなど皆無で、充分すぎるほどお腹いっぱいになった。特にアンコールで演ってくれたスロウ・チューン<Long Way Back>でのアンディのヴォーカルは、マジ、鳥肌モノ(Tower Record限定盤でライヴ・テイクが聴けます)。そしてショーンを中心としたハーモニーの美しさも、特筆すべきポイントだった。出だしの危なっかしさだけ除けば、ほぼ予想を上回るナイスなライヴ。サマソニの裏だというのに、シートもイイ感じで埋まっていた。

2人とも「日本のオーディエンスは少し年齢層が高いね」なんて話していたが、確かに今回のオーディエンスはジックリ聴いている体(テイ)で、割と大人しかった。でもアンディが「みんなも歌って」と求めると、意外にシッカリ反応していたのが軽い驚きで。この内容にしてこの集客なら、次作が出た後にでも再来日がありそうだが、その時はもう一人、職人的なギター・プレイヤーかキーボードを同行させれば、アンディがヴォーカルに専念できる場面だって作れる。そうすると、もっとパフォーマンスが向上し、ステージが盛り上がると思うが如何だろう? youtubeを見ると、ホーン入りのスタジオ・ライヴなども演っているようだし。

まだアルバム2枚、ツアーも始めたばかりで課題はあるが、とにかく今の時代のウエストコースト・サウンドを創っている彼らには期待大。これからもシッカリ見守っていたい。

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アンコールは消された<Long Way Back>でした。