freedonia

ちょいと温存していたブラン・ニューの隠しネタ、フリードニアをお披露目。もっとも大物が絡んでいるだけに、早耳の人は既に情報を掴んでいるだろうけど。その大物とは、ちょうど年の変わり目に新作『TAKE ME AS I AM』を出し、紙ジャケもリリースされたばかりのクリストファー・クロスだ。このフリードニアは、クリスの地元テキサス州オースティンを地盤とするベテラン・ミュージシャンたちが集まった3管入りの8人組ニュー・グループ。クリスもメンバーとして全面参加し、収録曲全14曲をすべて作・共作(故ロブ・ミューラーと2曲、中核メンバーと思しきエディ・ホビザル [kyd] と4曲)、プロデュースに加え、リリースもクリス自身のレーベルで行なっている。メンバーの名人かはクリスとは旧知の仲と思われ、あくまでバンドを前に立てる意図があったようだ。

確かにサウンド的にはホーンをフィーチャーしたバンド・サウンドで、クリスはあくまでシンガー兼ギタリストとしてバンドに溶け込み、無闇に目立つことはない。むしろアグレッシヴなソロを弾くゲスト・ギタリストや、1曲歌う女性シンガーの方が目立っているくらいだ。

それでもクリスのイメージは裏切られることはなく…。小振りで小さくまとまった感覚はあるものの、無理してロックに寄った感があった85年作『EVERY TURN OF THE WORLD』や、洗練味を抑えた11年作『DOCTOR FAITH』より、はるかにクリスらしい音作りである。それこそ個人的には、ギターを前面に出した『TAKE ME AS I AM』より気に入り、すぐに日本リリースへ向けて動いたほど。もっともアチラ側にも何か思惑があるらしく、話は進まなかったが…。

かくして現時点では、本作の日本流通はなく(主要オンラインショップにも上がっていない)、US amazon でゲットするのが早道。クリスのサイトにも情報が上がっている(試聴アリ)。

コンスタントに日本公演を行ない、それなりの動員を成しているクリスだけど、最新ソロ作『のTAKE ME AS I AM』でさえ、未だに半ば怪しい輸入盤国内流通仕様(帯付き・解説ナシ)が出回っているだけ。その上クリスの看板さえないフリードニアをライセンスしないなんて、もう日本では出す気がないのでは? でもその中身は、AORフリークを自認する方なら押さえておいて損はない一枚だ。