danny kortchmar live

来年のAOR系悪巧みのため、午後から銀座のインド料理屋で濃ゆ〜いミーティング。春前に、面白いエイジレスなAORイベントが組めるとイイな。他の首謀者はまだ伏せておくけど、ダサ帯話やCCM話、中古盤屋巡りの秘話などは、きっと飛び出してくるでしょう(これだけでで分かる人には分かるな…)MTG後、首謀者の一人と連れ立って新宿某所のレコ屋に出向いたが、美品のAOR中古盤のポップに「ダサ帯付き」と書かれていて、思わず吹いた…

さて、今日のご紹介は、ダニー・コーチマー&イミディエイト・フレンズ。今年6月の来日公演から、18日のBillboard Live Tokyoでのステージを作品化したライヴ盤が登場した。昨今はライヴ作品というと映像モノが当たり前。その音だけを抜き出してCDで出したり、DVDやブルーレイとそのCDを抱き合わせて価格を釣り上げるケースも目を引く。でもカナザワはそれがあまり好きではなく、敢えてライヴ映像だけの通常盤を購入することが多々。イベントちっくなライヴやスペシャル・ギグなど記録的価値が高いモノならCD同発も理解できるけれど、ライヴ作品として最上のアルバムを作るなら、CDとヴィジュアル作品は別編集であるべき、と思っている。

今回このライヴ盤を聴いて想いを馳せたのは、従来の、音源だけのライヴ作品が持っていた魅力についてだ。ヴィジュアルがない分、サウンドだけに意識が集中するから、作る側はそれだけ神経質になるだろうし(映像作品は音作りがいい加減、というワケではありません…)、こちらも想像力を働かせながら、聴こえる音からより多くの情報を得ようとする。文章で言うなら、“行間を読む” と言うヤツかな?

さて、このイミディエイト・ファミリーの来日。それ以前のダニーのソロ公演とは違って、ダニーにリー・スクラー(b)、ラス・カンケル(ds)というザ・セクションの3人が揃う、というので話題をさらった。もちろん彼らはシッカリとシンプルかつ強固なグルーヴを提供していたけれど、このライヴ盤で再認識したのは、ダニー、ワディ・ワクテル、スティーヴ・ポステルという3人のギター・アンサンブルの濃密さである。乱暴に言ってしまうと、この中にあっては知名度が低いポステルの存在価値は何処に、もしかしてダニーのヴォーカル面でのサポートが大きいのかな?、なんて思っていたが、とんでもハップン 実際のステージで耳にした出音以上に、3人のギターの絡みが生々しく伝わってくる。鍵盤不在だから、なんていう単純な理由じゃないのだ。

しかもこのライヴ盤、その3人のギター・ワークがクッキリ聴き分けられるほど音が良く、楽器の定位や分離効率が高い。ライヴ盤のリズム・ギターなんて音がダンゴになってしまうのが常だが、この盤では、例えばワディがソロを弾いている後ろでダニとスティーヴ・ポステロがそれぞれ何を刻んでいるるか、それがハッキリ聴こえる。ライヴ盤なので余計な音が鳴っていない、という利点もあるが、そもそものギター・アンサブル自体に贅肉がない。誰かが押してくると、他の誰かが引いたり、空気を読んで被せてきたり。ステージを直に観た時とは比べモノにならないくらいに、そうしたアンサンブルの妙や駆け引きが真っ直ぐ伝わってくる。でも映像だと、やはりメンバーの動きに気を取られがち。やはり生のライヴとライヴ映像、音だけのライヴ盤では、それぞれに楽しみ方が違ってくるのだ。

…というワケで、既に来年5月の再来日、東名阪での公演が決まっているダニー・コーチマー&イミディエイト・フレンズ。ライヴ盤を聴いた上で観るライヴ・パフォーマンスは、また今年のツアーとは違った感慨があるはずだ((ツアー詳細はこちらから)