toto_all ontoto_old new
toto_live japantoto_iv 5.1

デビュー40周年ツアーで来日も迫ってきたTOTOの、完全限定31枚組デラックス・ボックス『ALL ONE』(17LP+13CD+Blu-ray)をゲーットォ〜 54,000円もするビッグな買い物だったが、実は真っ先に予約し、発売と同時に届いていたのだ。最初にリリース情報を知った時は、「日本盤は出そうもない」とタカを括って輸入盤の予約を検討したが、重量があり送料がバカ高そうなので躊躇していたところ、ソニー・ジャパンが100セット(後に200セットに拡大)だけ輸入し、通販のミュージック・ショップだけで発売することが決定。その時点で即、予約を入れた。スティーリー・ダンとの仕事で知られるエリオット・シャイナーの手で初リマスタリングされたオリジナル・アルバム(これまでは日本独自リマスタリング)は、いま順繰りに聴いているが、まずは いの一番に耳にした新録盤『OLD IS NEW』、EPサイズながらようやくお目見えとなった『LIVE IN TOKYO 1980』、そしてTOTOで唯一のサラウンド盤『5.1 TOTO IV(聖なる剣)』のBlu-Rayの感想をまとめて。

ニュー・アルバム『OLD IS NEW』は、昨年初頭にリリースされたベスト盤『40TRIPS AROUND THE SUN』に収録された新録曲3曲を含んだ、完全なる新作。本ボックスに先駆けて発表された<Devil's Tower>など、7曲が初お披露目(全10曲収録)となる。既発の<Spanish Sea>が、故ジェフ&マイク・ポーカロのリズム・コンビによる音源で話題になったが、今回も<Fearful Heart>と<Oh Why>の2曲がポーカロ兄弟のボトム。<Devil's Tower>と<In A Little While>は、オリジナルのリズム隊であるジェフ・ポーカロ=デヴィッド・ハンゲイトのデモ音源をベースに構築している。路線的には『TOTO XIV 〜聖剣の絆』の延長。正直『40TRIPS〜』に入った<Alone>を越える楽曲はなかったが、ジョセフ・ウィリアムスの奮闘ぶりが目立つ内容で、彼が敬愛するビートルズ・テイストが漂う楽曲もあり、スティーヴ・ポーカロは1曲歌って存在感を示した。逆にデヴィッド・ペイチは少々影が薄め。個人的にはペイチの曲作りの勘が戻ってこないと、初期のような名曲群は生まれないと確信しているので、そこが懸念材料ではある。どうも彼は周年ツアーにも同行していないようだし…(日本は未定)。

『LIVE IN TOKYO 1980』は、日本のファンにはお馴染み、初来日公演のライヴ音源で、当時FMでオンエアされた。その時のパフォーマンスはダイレクト・レコーディングでライヴ収録され、フル・アルバムとしてリリース予定だったが、バンドの意向でお蔵入り。演奏は良かったが、ヴォーカルに問題アリというのが専らの噂で、ダイレクト録音のため修正が効かない、なんて話もあった(ホントか!?) まぁ、ブートが出回っているので判断は委ねるが、此の期に及んでも5曲しかオープンにしないのだから、それだけ蔵出しのハードルが高いのだろう。ライヴ盤の音質的としては充分及第レヴェルで、当時は未発表だった<Tale Of A Man>、そして<Runaway>が聴けるのが嬉しいところ。収録日/場所の記載がないが、自分は今は無き新宿厚生年金会館に参加したのを覚えている。立錐の余地なく通路にまで人が溢れていたが、飛び跳ね回るルカサーを筆頭にメンバー全員が大熱演。自分がこれまでに観たライヴの中でも、間違いなく十指に入る凄まじサだった。もちろん度重なるTOTO来日ツアーでも、この時がベスト。その一端が、やっと公式音源で堪能できた。ちなみにボックス・セットのブックレットの写真は、2度目の来日となる82年の武道館公演時のものである。

そしてサラウンドの『5.1 TOTO IV』。かつてDVDで発売されていた盤だが、早々に入手困難になってしまって、最近は結構なプレミアが付いていた。それゆえ自分も入手を断念したのだが、それが今回 Blu-ray/リマスターで復活。とにかく音が緻密に構成されているアルバムだから、5本(+スーパーウーハー)のスピーカーから分離よく飛び出してくるサウンドに圧倒されるワケで。ホーンが効いた<Rosanna>やストリングスが活躍する<I Won't Hold You Back>あたりにはクラクラさせられる。とりわけジェフのスネアの音の深さは感動モノで、ゴースト・ノートが遠くリア・スピーカーから聴こえた時には鳥肌がたった。<Africa>のシンセ・オーケストラ、プリミティヴなパーカッション類は言わずもがな。意外なところで、<It's A Feeling>の12弦ギターの広がりにもブッ跳んだ。

でもこのサラウンドで一番驚いたのは、<Afraid Of Love>の収録テイクが、オリジナルとは違っていたこと。通常はBメロに行く前にAメロが2回繰り返されるが、このサラウンド版は繰り返し3回で、2度目は歌ナシ(コーラスは入る)。ギター・リフにもちょっとした違いがあってビックリした。テイク自体は同じみたいなので、実はアルバム・テイクは編集されての収録だったと推察できる。オリジナル・アルバムではメドレーのようにノン・ストップで<Lovers In The NIght>に繋がるが、サラウンド版の曲間は通常通り。もしかして、メドレー案が浮上して尺を縮めたかな? 以前のDVD盤を手にした人なら既知だと思うが、果たして何処かでテイク違い情報は出回っていたのだろうか?

…にしても、大枚を叩いただけに、その分は元を取るべく思い切り堪能したい。果たして、CDとアナログ全部聴き終えるのは、いつになるやら…