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新年早々 訃報が続いたので、その印象を払拭しようと、今日は明るく朝から竹内まりや。昨年11月からスタートしている40周年記念再発プロジェクトの、第1弾『BEGINNING』(78年11月発売)と第2弾『UNIVERSITY STREET』(79年5月発売)をチョイスした。当時のカナザワはちょうど高3〜大学1年。学生サークルに入ってバンド活動を本格化させる直前で、短期間ながら、いわゆるニュー・ミュージックに どハマリしていた。しかも大学入学のタイミングで『UNIVERSITY STREET』だったから、そのキュートなキャンパス・ポップスにツボを突かれたのだ。

山下達郎、大貫妙子の元シュガー・ベイブ組を筆頭に、加藤和彦、センチメンタル・シティ・ロマンス、林哲司、杉真理らが、デビュー当時のまりやのブレーン。1st には細野晴臣=高橋幸宏のYMO組、鈴木茂もいる。参加ミュージシャンも豪華絢爛だけど、たくさん居すぎるので省略。それより重要なのは、デビュー・アルバムにして4曲がL.A.録音で、リー・リトナー(g)、ジム・ケルトナー(ds)、マイク・ポーカロ(b)、トム・スコット(sax)などが参加していることだろう。逆に2枚目では、リンダ・ロンシュタットの来日公演にやってきたワディ・ワクテル(g)、ラス・カンケル(ds)、ケニー・エドワーズ(b)、ドン・グロルニック(kyd)らを拉致り、都内スタジオでカーラ・ボノフのカヴァー<Isn't It Always Love>をレコーディングしている。

この当時のまりやさん、キャンパス・アイドル然としたキュートな女子大生が、ちょっぴりオールディーズの香りがするアメリカン・ポップスを伸びやかに歌うという構図が素晴らしかった。彼女自身も曲を書いているけれど、この時点では まだホンのお触り程度。その分 豪華作曲陣が彼女にフィットする楽曲を提供しているが、既に彼女の世界観はこの時点で完成していて、40年後の今も基本的に変わっていない。もちろん歌声は若々しく、素のまま歌っている印象なれど、ここまでブレのない女性アーティストはホントに稀有。それは当然、まりやさん自身のキャラクターと育ってきた音楽環境に拠る部分が大きい。そこに夫君:達郎の存在、主婦業に専念するためブレイクを取り、無理のないカタチでシンガー・ソングライターにシフトしたことが加わって、今のまりや像を構築するに至った。仮に『PORTRAIT』以降も同じペースで活動させられていたら、彼女は今のようには大きくなれずにいたと思う。

復刻盤のボーナス曲は、共にライヴ・ヴァージョン3曲づつ。更に『BEGINNING』にはデビュー曲<戻っておいで・私の時間>のオーケストラ・ヴァージョン、『UNIVERSITY STREET』には<ドリーム・オブ・ユー〜レモンライムの青い風>のシングル・ヴァージョンを収めている。

先に公開された『souvenir the movie』も、言うまでもなく素晴らしかった。ただカナザワは、何とも幸運なコトに、00年、10年、14年に行われた武道館公演を、すべてナマで見るコトができているので、感激するというより、その時の記憶を反芻する感覚だった。結婚休業前、ちょうど<September>がヒットした後のライヴ・ツアーも観ているが、もしあの頃の映像が残っているなら観てみたいものである(TV出演はyoutubeに上がっていたりするけれど…)。

これからリマスター復刻される『LOVE SONGS』や『Miss M』も楽しみ。当時のまりやさんをプロデュースしていた牧村憲一、宮田茂樹両氏と今はお知り合いなコトも、ただの音楽好き大学生だった自分に教えてあげたい。