chocolate lips live

後輩ライターの池上尚志くんがオーガナイズする【City Pop Connection Vol.3】、藤原美穂 sings CHOCOLATE LIPS 35th Anniversary Live @渋谷JZ Brat にお邪魔。美穂さんとはちょっとご縁あって、カナザワがライターになる前から知り合いで、15年7月の Chocalate Lips 初CD化の際にも解説を寄稿させて戴いている(初CD化時のポスト / 18年アナログ再発時のポスト)。そんな関係から、美穂さん、池上クンそれぞれからお呼ばれし、更に某編集部からライヴ・レポート執筆の依頼まで。なのでココでは、音専誌レビューとは視点を変え、ちょっとマニアックな筆致でご紹介したい。

バックのメンバーは、佐藤純朗 (g), Sokusai (b), Kenny Mosley (ds), 鈴木憲彦 (kid), 清水永之 (kid), 渡辺ファイアー (sax) という布陣。今もセッション・シンガーとして歌い続けている美穂さんのお仲間たちで、Kenny Mosleyや鈴木憲彦は、トリオだった Chocolate Lips のツアー・メンバーだったそうだ。正式メンバーだった2人の米国人は、一人はUS在住。もう一人は日本に住んでいるものの、今回は顔を見せなかった。後半には、美穂さんが親しくしているペニーこと当山ひとみがゲスト参加。2曲リード・ヴォーカルを披露した。

客電が落ちると、銀ラメのステージ・ドレスを纏った美穂さん登場。Kenny MosleyとSokusai が繰り出すタイトなリズムに、頭の一音からビックリ、モノの見事に圧倒された 近年はジャズっぽいイメージが強い JZ Brat なのに、今宵はバリバリのファンク・テイスト。ヘヴィなのに目茶キレが良いグルーヴに、思わず耳を疑ってしまった。コーラス不在を同期で補っていたから、ボトムも少し盛ってるかと思ったのだ。でも実際はエフェクトをキツめに効かせていただけらしく…。終演後のPAブースを見ると、今井優子でお世話になったエンジニアさんだったので、ちょっと声を掛けたら、「このリズム隊、すごく強力だから、思わずベースのフェーダー上げちゃうんだよ〜 リハの時も Sokusaiクンに "ベース上げすぎですよ" って注意されたんだけどさ、このくらい上がってた方が聴く方は気持ち良いんだよねェ〜」とおっしゃってた。

もちろん、美穂さんのヴォーカルも強力。この規模の小屋での実質ソロ・ライヴというのは、かなり久し振りでプレッシャーもあっただろう。まして35年前の作品をフルで再現すワケで…。Chocolate Lips のアルバムを聴くと分かるが、かなり声を作って歌っているので、当時の声が出るのかどうか、出たところでそれが2ステージ保てるかどうか、そういう現実的問題が のしかかってくるワケだ。オーディエンスにも、美穂さんが歌うのを初めて観る、Chocolate Lipsの頃は生まれてなかった、という方々が少なからず…。

でもそうした重圧や諸問題は見事クリア。あの頃のベイビー・ヴォイスはシッカリ健在で、ちょっと気恥しくなるような歌詞も、笑顔で歌い飛ばしていた。ペニーさんが登場しリードを取った2曲は、美穂さん自身がペニーさんにリクエストしたそう。美穂さんは当然バックに回り、こちらは地声でハーモニーをつけたが、その声のギャップが面白く。AORのカヴァー・バンドとか美穂さんのヴォーカルは何度かナマで接しているけど、今回のようなステージ上での対比は初めてのこと。まさにレインボー・ヴォイスである。

終わってみれば、Chocolate Lips のアルバム全曲に加え、バンド解散後に発表した4曲入りの初ソロ・ミニ・アルバムからの超絶ファンキー・チューン4曲も、ぜ〜んぶプレイ。2nd終盤の畳み込む流れは、まさに圧巻だった。80'sスタイルの激烈アーバン・ファンクをほぼそのまま、イヤ、ある部分はもっと進化させた形で堪能できたと思う。バンドのクオリティも相当高かったし、いっそこのままレギュラー化もアリなのでは

終演後のエントランスで、やりきった表情を見せながら、「カナザワさァ〜ん、ワタシ、頑張りましたぁ〜」と見送ってくれた美穂さんに、心から乾杯のグラスを

 [ 1st set ]
1. Sexy Eyes
2. Tell Me Why
3. Midnight Step
4. Streets Are Hot
5. Day Dreamin'
6. Milk And Honey
7. Feel So Good

 [ 2nd set ]
8. In Time
9. Sexy Robot(Lead Vo:Penny)
10. SFO To Oakland(Lead Vo:Penny)
11. Foolish Girl
12. Heartbeat
13. Eyes
14. Next Move

-- Encour --
15. Weekend Lover