10cc live

10ccの東京公演2デイズ2日目@Billboard Live Tokyo 2nd Show に参戦。まだやってたの?、なんて冷たい声もチラホラ聞こえるが、バリバリ現役でした。…っていうか、前々回15年のBillboard Live公演に、一度観ておくか…(それまで行けてなかった)と、大して期待せず足を運んだところ、オン・タイムの頃と何ら変わらぬパフォーマンスに驚いて…。翌年またすぐに呼ばれたのは、やはりこの時のステージが好評だったからだろう。自分は残念ながら都合がつかず、続けざまの参戦は見送らざるを得なかったが…。でもその分今回は、何とかもう一度観たいという希望が叶った。

オリジナルの4人からゴドリー&クリームが抜け、残ったグレアム・グールドマンとエリック・スチュアートがグループを立て直して6人編成になったが、長続きせず一度解散。90年代にグレアムとエリックで再結成したものの、近年はグレアムが唯一のオリジナル・メンバーとなっている。それでも6人時代から行動を共にしてきたリック・フェン(g)とポール・バージェス(ds)がいるので、安定感抜群。グレアムが懸命にバンドを維持している感はなく、グループの一員として楽しんでプレイしているように見受けられた。

でもバンドとしてのパフォーマンス能力が落ちていないのは、古株3人をサポートしている他の2人の貢献も小さくない。とにかく全員が楽器を持ち替えるバンドは、そう多くはないだろう。グレアムがエレキやアコースティック・ギターを持つ時は、曲によってリックやkyd奏者(キース・ハイマン)がベースを弾くし、ポール・バージェスも一度フロントに出てきてパーカッションを担当した。驚くのは、やはり上手に位置したイアン・ホーナル。ギター片手にリード・ヴォーカルを取ったかと思えば、パーカッションを叩いたり、キーボードを弾いたり、それも曲の途中で持ち替えるなど、片時もジッとしていない。歳も一番若いが、オトナ集団の10ccにあっては、ひとりグレアムに近づいて煽ったり、オーディエンスを煽動するなど、ヤンチャなムードメイカーになっている。そこで “あぁ、前と同じようなコトをまたやってる! よく頑張ってるなぁ〜” と思ったが、実際のところ、古株3人以外は前回観た15年の公演とは入れ替わっていて、これまたビックリ。よくもまぁ、こんな適材を探してくるもんだワ

本編1時間強、1日2回のショウは、定番曲が多い彼らには短すぎるフォーマットではある。暮れのUKツアーでは、何と今回の倍近い全18曲をパフォーマンスしていて、<人生は野菜スープ>や初期の<Silly Love>、<Donna>あたりもステージに掛けていたようだ。今公演でも一部セットリストの入れ替えがあったのではないかと想像するが、その代わり中身はギッシリ。ピンク・フロイド風にドラマチックに始まる<Art For Art's Sake(芸術こそ我が命)>や大曲<Feel The Benefit>には感激したし、<The Things We Do For Love(愛ゆえに)>は今更ながらに ブリティッシュAORだよな、と思ったり…。もちろん超名曲<I'M Not In L ove>の素晴らしさは言うまでもない。

本編終了後も楽屋へは戻らず、イランがステージ前に集まったメンバーたちに腕時計を指差し、「まだ早いから、もう1曲演ろうゼ」と小芝居を打って、ロックン・ロールの<Rubber Bullets>を。長身を屈めるように控え目にプレイするリック・フェンが、この時とばかり、鍵盤のヒナ壇に上がってピアノと掛け合いを披露したのも、ちょっと意外に映った。気がつけば、ほぼ満員のオーディエンスも総立ち。安定の10ccライヴでありました。


1. The Wall Street Shuffle
2. Art For Art's Sake
3. Good Morning Judge
4. Feel The Benefit
5. The Things We Do For Love
6. From Rochdale To Ocho Rios
7. I'm Mandy Fly Me
8. I'm Not In Love
9. Dreadlock Holiday
-- Encourages --
10. Rubber Bullets