sugi_music life

最近ちょくちょくとお目にかかる機会が増えた杉真理さん。かねてから制作を進めていたデビュー40周年記念アルバムがリリースされた。その名もズバリ、『MUSIC LIFE』。普通はちょっと斜に構えて粋がっちゃうものだけど、そこで正面切って『音楽人生』と言い切れる。そこがポップ・マエストロのマエストロたる所以なのだ。

参加メンバーはお馴染みの面々に加えて、鈴木茂(g)、岡沢章(b)、島村英二(ds)、中西康晴(kyd)といった重鎮メンバーが参加。彼らは、杉さんが自分で 「僕流<In My Life>」という<This Life>と、「今までで一番シンプルな曲。40年かかってやっとこういうのが書けた」という<コロンブス>に起用されているから、当人もそれだけ思い入れが強いのだろう。<Dear Angie〜あなたは負けない>は、12年に竹内まりやに提供した楽曲。それを今度は、まりやのコーラスでセルフ・カヴァーしている。近年、定期的に共演を重ねているMoment String Quartetも随所に参加し、<夏草のタンゴ>ではドップリのコラボになった。またブレッド&バターの(岩澤)幸矢さんを囲む Sacha Knitz 幸矢さん・鈴木雄大・平澤成基・遠藤響)も、前述<コロンブス>のコーラスにクレジット。そうそう、4曲で愛息:未来クンがドラムを叩いているのも、嬉しいところだ。

また<平和な人へ>は、先に逝ってしまった相棒:村田和人に贈った曲。続いての<君といた夏>にも、ちょっとそんな思いがあるのかな? ポール・マッカートニー愛が満載の<翼と風>は、ある意味、今のポール以上にポールっぽい そして<Who can Save The World>は、元々、東郷昌和(元Buzz)に書いたもののセルフ・カヴァー。

大人になっても子供心は忘れないで…、なんてコトはよく耳にするけど、得てして目につくのは、ただのワガママ親父だったりする現実 でも無邪気でピュアなハートを、プロの技とスピリットで彩る杉さんは、そのひとつの理想かも。何かと気に病むことが多い毎日だけど、コレを聴くと、スカッと晴れ晴れした気持ちになれます。