LM 669

ブロクのタイトル・バックの画像を変えたので、お気付きの方も多いと思いますが、当ブログ Light Mellow on the web は、7月15日をもって満15年を迎えました。これは偏に音楽ファン、AORフリークの皆さまのご支援の賜物と、心より厚く御礼申し上げます。

15年前の2004年というと、カナザワ的にはちょうど仲間たちと上掲『Light Mellow 和モノ 669』の初版本を出した年。最初にブログにアップしたのは、カナザワ監修・選曲の和モノ・コンピ『Light Mellow blue aosis』でした。

今でこそ空前のシティ・ポップ・ブームで、カナザワも執筆したレコード・コレクターズ増刊『CITY POP』がちょうど発売されるタイミング。でも当時は和モノを回すDJなんて、まだ珍しい時代でした。実際に刷られた初版本●千部が捌けるには、1年半ほどの時間を要したと記憶しています。ソフト・ロックやナイアガラ方面からシティポップに斬り込んだ先行ガイド本は既に存在していましたが、DJたちがこぞって手に取るようなディスク・ガイドは皆無でした。でもレア・グルーヴのフィールドでAORが再評価されるなら、シティポップスだって…、という確信めいたモノがありました。現に後発ガイド本には、「あの本がひとつの座標軸になった」と書かれたくらいなので、自分の目論見は大よそ当っていたと思っています。

気がつけば和モノ初版本"669” は、買取価格が定価の4倍近くに高騰する超プレミア状態に。ならばこれは出し直すタイミングだろうと、増補改訂版に当たる『Light Mellow 和モノ Special』を出しました。これが2013年の秋。今度はわずか3日で初版本とほぼ同じ部数が捌け、1週間経たずして重版が決まりました。このスピードにはマジでビックリ そして更なる改訂版、初版から数えると3rd Editionに当たるのが、現行のNEW COMMERS 読本付き『Light Mellow 和モノ Special』です。

最近はシティポップのカテゴリーも両翼が広がって、アイドル歌謡もサブカルも、都市型であれば、みんなシティポップと呼ばれています。04年当時は和モノなんて見向きもしてなかった有名DJも、今や看板を背負って和モノのミックス・コンピを作っていたりします それを考えると、『Light Mellow 和モノ』は15年早かった。もちろん80'sブギーが注目されたり、youtubeや soundcloudのようなツールの進化は絶対必要条件でしたが、我々のガイド本が取り上げてなかったら…、というタマは少なくありません。最近は lightmellowbu なんて後継マニアたちも登場してきて、カナザワもそろそろお役御免というか、自分が声高にしてきた「継承」が少しは進んだかな?と。

…といはいえ自分も、病み上がりながら、まだまだ隠居するつもりはないので、皆さま引き続きヨロシクお願いいたします m(_ _)m